• いとうせいこう氏と精神科医・星野概念氏との対談、“ラブという薬” を楽しく読んだ。特に興味をもったのが、星野氏によるふたつの発言。人の話を聞くことについて。“p43今、聞いていて思ったんですけど、やっぱり傾聴するってこと自体が、「YESの姿勢」っていうか、相手を論破しようとしていないんですよね。でも、今ってなんとなく論破しないとカッコつかない感じになってきてるんじゃないですか。ツイッターとかですごいリツ... 続きを読む
  • まずはプロローグから引用。“所得格差が大きな社会では人々が健康を害しがちである。平均寿命が短くなる一方で、幼児死亡、精神疾患、違法な薬物使用、肥満などの比率が高まる傾向がある。不平等はさらに社会問題を悪化させる。たとえば不平等が高まれば(殺人率の比較から分かるように)暴力犯罪が増え、刑務所への収監率が上昇する。住民の間では不信感が強まり、地域の連帯が弱まる。不平等の拡大によって子供の将来性も損なわ... 続きを読む
  • 昨日、食生活の大胆な見直しは家計を助けるだけでなく、自由時間が増えたり、ダイエットになったり、場合によっては若返ったりという副次的効果があると書いた。それに関連して、集英社のサイトに連載されている高橋源一郎の「読むダイエット」がおもしろいので紹介する。いつの間にか太っていたことに気づき、家族にダイエットを宣言した高橋氏はさっそく行動を開始する。“最初にわたしがどうしたと思いますか? 食事制限をした... 続きを読む
  • 昨日の続きで、今日はブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(新潮社)の書評。僕がここ10年で読んだ中では、間違いなくベスト・エッセイだ。実話でこのレベルのものを書かれてしまうと、世の小説家たちは頭を抱えるのではなかろうか?著者のブレディみかこさんはイギリス人男性と結婚し、男の子がひとりいる。エッセイの主役は、その息子。市のランキングで常にトップを走っている名門小学校に通って... 続きを読む
  • 昨日の記事では「バンドエイド」が色の異なる5種類の絆創膏を公表したことをうけ、肌色論争について書いた。その後、そういえば随分前に、肌色に関するエッセイを読んだことがあったな、と思い出した。本棚を探したら、あった。高島俊男著「お言葉ですが・・・」(文春文庫)の60ページ。1995年と記されているから、今からちょうど四半世紀前に書かれたことになる。当時、肌色の名称は人種差別につながらないか、という疑問の声が... 続きを読む
  • 当ブログで紹介している料理が、どれもおいしそうだとお褒めの言葉をいただいた。ぜひレシピを紹介してほしいとのこと。しかしほとんどの人は見当がついていると思うが、作っているのは僕ではなく、妻だ。僕も学生時代にはレストランやバーの厨房でバイトをしたので、多少は料理の心得もあるのだが、結婚してからは完全に遠ざかっている。そこでできる範囲でリクエストにお答えしようと、妻にお薦めの料理本を訊いてみた。以下、ラ... 続きを読む
  • 今日は「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟 (集英社新書)の紹介。著者は諸富祥疲彦さんという心理療法家。1963年生まれだから、僕より5歳年上ということになる。 共感するところが多いな、と思いながら読み進めたのだが、それもそのはず、ユングやマズローからの引用が多い。僕の考え方もそれらの偉人たちから大きな影響をうけているので、この本の著者と似た思想になって当然、ということになる。この... 続きを読む
  • 前回に続いて、池谷裕二著、「単純な脳、複雑な私」(朝日出版社)から、興味深かった箇所を引用してみる。 “右脳と左脳に違う単語を表示してみる。たとえば、左脳に時計、右脳にドライバー、と見せる。すると、目の前に並べられた物の中から、きちんと時計とドライバーを選べる。もちろん、本人には時計と表示されたことだけが意識にのぼる。左脳だからね。にもかかわらず、ドライバーも一緒に手に取る(内山注;ドライバーは... 続きを読む
  • 池谷裕二著、「単純な脳、複雑な私」(朝日出版社)の紹介。脳研究者である著者が、母校で行った脳についての講義を書籍したもの。少し古い本なのだが、これが実におもしろい。 たとえば、仕事の報酬と仕事のおもしろさとの関係が書かれている。ふたつのグループに単純作業を与え、グループAには高めの報酬を、グループBには低めの報酬を与えると、どちらが仕事をおもしろく感じるのか?ぱっと考えるとAのような気がするが、実... 続きを読む
  • セミリタイアしてから、大量の本を読んでいる。こんなに本を読むのは、もちろん人生で初めてだ。昨日読んだのは、永六輔さんの孫、永拓実さんによる“大遺言”(小学館)。 永六輔さんが残した言葉をエピソードを交えて紹介している本で、心に染みるフレーズがたくさんある。“P32知識でしゃべらず、知恵でしゃべる。何を説明するかじゃない。何を伝えたいか考える。“いつの時代も、知識と知恵とを混合している人は多い。ものを調... 続きを読む
  • 前回までに書いたように、橘氏の著作は、本書、幸福の「資本」論も含め、なかなか一筋縄ではいかない。「おもしろいなあ」と「ちょっと待てよ」をくり返しながら読み進めるうちに(疑問を感じながらもどんどん読めてしまうのは、筆力の見事さというしかない)、ついに本書のクライマックス。金融資産、人的資本、社会資本を一体としてとらえる「幸福の統一理論」を以下のように結論づけている。① 金融資産は分散投資する② 人的資本... 続きを読む
  • 前回、橘氏の本には、弁解の余地も多々あるとはいえ、ふたつの大きな欠点があると書いた。ひとつは、自著からの引用が多い、すなわち、同じことを繰り返し書く癖があるというもの。この、幸福の「資本」論も、半分くらいは、以前に書いたものからの引用や焼き直しになっている。僕自身は過去の本を何冊ももっているので、これだ重複が多いと、さすがに買おうという気にならない。図書館で借りて、新しい部分に目を通すことができれ... 続きを読む
  • ここから数回は、橘玲著、幸福の「資本」論について。まず、僕の橘氏に対するスタンスはというと、「非常に気になる作家」という感じになる。一番の理由は、2006年に刊行された、名著「臆病者のための株入門(文春文庫)」に、大いに感銘をうけたこと。デイトレからインデックス投資、さらにプライベートバンクまで、投資というものの実情をとてもわかりやすく解説しているのに加え、文章もいい。たった810円なので、投資に興味が... 続きを読む
  • 「となりの億万長者(早川書房)」で書かれている、子供に対する接し方については以前に書いた。子供のためにお金を使い過ぎてはいけない! ~ ベストセラー“となりの億万長者”から学ぶもちろん、僕が意図的にその部分を切り取ってまとめただけで、この本は育児本・教育本ではない。様々なデータをもとに、「金持ちとはどんな人たちなのか」を浮き彫りにする目的で書かれている。今日はこの本のメインテーマに触れたい。結論は、... 続きを読む
  • 前回紹介した「となりの億万長者(早川書房)」で書かれている、親に対する教訓が中々おもしろいので、今回も続ける。社会人になっても親から経済的援助をうけていると聞くと、あなたはどんなイメージを浮かべるだろうか?さしずめ、学校を中退した失業者、といったところかもしれない。ところが実際には、高い教育を受け、社会的に尊敬されている職業についている人に多いのだという。もし所得額が同じようなものなら、親に支援を... 続きを読む
  • 自著 “幸せの確率” の中で、僕は、子供にはお金を使い過ぎるべきではないと書いている。子供にお金を使い過ぎれば、いつまでたっても経済的独立を果たすことができないし、第一、子供の幸せにつながらないからだ。それは、なぜか?主な理由を3つ挙げると、こうなる1.自分の子供時代のベストメモリーを書きだせば、お金で買えた幸せはほとんど入ってこないはずだ(ゆえに子供にお金を使っても、子供の幸せにはつながらない)2.... 続きを読む

内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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