• またまた新型コロナウイルスについて。ダイアモンド・プリンセス号に潜り込み、対策環境を批判したことによって一時バッシングを受けた感染症学会のホープ、神戸大学の岩田健太郎氏によるブログ、「なぜ、国ごとに差が出たのか。そして第二波がどうなるか」を興味深く読んだ。“ウイルスの突然変異で、欧米では流行しやすく死亡リスクが高い株、日本では流行しにくい株だった、という説もあります。が、これを支持するデータはあま... 続きを読む
  • 新型コロナウイルスのため中々実際には会えないものの、電話やメールでやりとりしている医者の友達からは、「いい時期に辞めたねえ」と盛んに言われる。皆さん、院内のコロナ対策に追われて大変らしい。僕は4年前に自分のクリニックを後輩医師についでもらい、今は週に4時間だけ、そこで雇われ医師として働いている。そういう立場だから、院内感染対策に知恵を絞る必要もない。今までどおり週に1回行って、馴染みの患者を診察する... 続きを読む
  • 昨日のブログで新しい「飲食」様式を考えていく必要があると書いた。今日のそれをテーマに書いてみる。6月19日からすべての業界に対する休業要請が解かれた。今後自粛意識が減るにつれ、「接待を伴う飲食店」、「ホストクラブ」、「会食」からのクラスターが続出すると考えて間違いない。今日は僕から、新しい生活様式ならぬ新しい「飲食」様式を提言したい。フェイスシールドをしながらの飲食?客と客の間にアクリル板を設置?静... 続きを読む
  • これは日中韓の新規感染者数。特に日本と韓国は最近似た動きをしている。フィナンシャルタイムズHPそんな中、韓国では5月29日から首都圏に発出していた外出自粛を無期限に延長することを決定。一方の日本はご存じの通り、6月19日からすべての自粛要請が解かれた。これにより7月の日韓での感染動向がどのように変わるか、引き続き注視していきたい。僕個人としては日本のやり方でいいと思っている。北京での新しいクラスターを見... 続きを読む
  • 新型コロナウイルス関連で2点ほど。厚生労働省は16日、東京都の約2千人の抗体保有率を調査した結果、0.1%に陽性反応があったと発表した。これに関して色々なコメントがなされているが、僕に言わせれば、「サンプル数が少なくてお話にならない」に尽きる。抗体保有率に東京の人口を乗じると、抗体保有者は1.4万人。東京で確認されているPCR陽性者が5600人だから、この結果が正しいとすると、既感染者のうち40%がすでに... 続きを読む
  • この感染症の本当の致死率を突き止めようという本日の企み。それなりのボリュームがあるので、お時間のあるときにゆるりとお付き合いくださいな。さあて、どこから始めようかと思案した結果、まずは6月4日付けブログから引用する。ちなみに緩やかな封じ込め策を取るスウェーデンで5月に行われた抗体検査では、抗体保有率は7.3%。人口が1,022万人だから、調査がストックホルム及びその近郊で行われたことをさくっと無視して全人口... 続きを読む
  • 恒例のフィナンシャルタイムズHPより。この4カ国は本当に仲がいい(笑)。ただし規制の状況はまったく違う。とっくにロックダウンを解除したしたドイツとイタリア。ロックダウン解除の影響がそろそろ出るであろうフランス。まだほぼロックダウン状態のスペイン。新規患者数の推移は同じというのがとても奇妙だ。5月27日のブログで、僕はドイツの状況をこう書いている。緩和が一番早かったのはドイツ。5月6日に全店舗の再開を許可... 続きを読む
  • 昨日、日本では今後、新型コロナウイルスに対処するのが難しいかもしれないと書いた。その理由のひとつが、専門家会議による新しい生活様式の提言のわかりにくさだ。医学的には正しいのだろう。ただしそれが国民目線になっていない。専門家会議の優秀なメンバーは、(僕を含めた)庶民の頭の出来をご存じないものと思われる。これは断じて専門家会議が悪いのではない。どう国民に発信するかを決めるのは、政治家の役割だ。この提言... 続きを読む
  • 昨日、一昨日のブログでファクターXについて書いた。今日は新型コロナウイルスの今後の展開を予想したい。感染封じ込めに成功した国や地域、台湾、香港、ベトナム、ニュージーランドなどは今後も安泰だろう。うまくいったのはたまたまではない。行政の迅速な判断と、綿密な追跡・調査機能があった。今後、国境開放に伴っての再流入に備えて、その優れたノウハウをさらに強化しているはずだ。日本政府や専門家会議はぜひこれらの成... 続きを読む
  • 昨日予告した通り、今日は死者数について見解を述べたい。最初に結論を言う。日本の死者数が少ないのは、昨日書いた理由で感染者数が少ないからにすぎない。致死率は(医療レベルが同等であれば)、欧米と東アジアとではあまり変わらない可能性が高い。巷でよく聞くのが、日本人は欧米人より重症化しにくいという説。そこで日本と欧米・オセアニア諸国の致死率(死者数/確認された感染者数)を高い順に並べてみる。(世界平均 6%... 続きを読む
  • 昨日までの記事でファクターX特定のための資料は出揃ったと思う。それに一部新しい知見を加え、今日、明日のブログを僕の決定稿としたい。まずは山中教授によるファクターXの紹介。新しいものにヴァーションアップしているので、そちらを引用する。ファクターXの候補(HPより)・クラスター対策班や保健所職員等による献身的なクラスター対策・マラソンなど大規模イベント休止、休校要請により国民が早期(2月後半)から危機感... 続きを読む
  • 新型コロナウイルスが日本で蔓延しにくい原因は、主に生活習慣にあると書いてきた。欧米の状況をよく観察すると、免疫や遺伝といった体内的な要素で感染が拡大したとは思えないのだ(過去の記事を参照してほしい)。そう主張すると聞こえてくるのは、「じゃあなんで、日本ほど清潔ではない東南アジア諸国でも感染者数、死者数が少ないの?」という疑問だ。欧米に比べると報道されることが少なく、状況が掴みにくいのもありそうだ。... 続きを読む
  • 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、比較的緩やかな独自の対策を続けてきた北欧のスウェーデン。ついに死者が4500人を超え、対策の責任者は地元メディアに対し「今よりも、もっとうまくできたはずだ」と対策が十分ではなかったことを認めた。では優先した経済はどうなったかといえば、一国だけで活性化できるわけもなく、輸出の落ち込みから停滞。またノルウェーとデンマークは、今月15日から入国制限を一部解除し、相互の行き... 続きを読む
  • 5月27日のブログ「新コロ対策での適正自粛度は?~世界の現状から紐解く」の続き。西ヨーロッパ各国のその後の感染者数から、適正な自粛度はどこにあるのかを探りたい。下はドイツ、イタリア、フランス、スペインでの新規感染者数の推移(対数グラフなので注意)。順調に収束に向かっているように見える。フィナンシャルタイムズHP各国の規制状況をチェックしてみよう。緩和が一番早かったのはドイツで、5月6日に全店舗の再開を... 続きを読む
  • 新型コロナウイルスの全貌が中々見えづらいのは、実際の感染者数がわからないからだ、という当たり前のことを最近強く感じている。わからない理由はふたつで、ひとつは近年パンデミックを起こした他のウイルスと比べると、無症状感染者の割合が高いから。もうひとつは感染拡大が急であったため、検査体制が追いつかなかったから。公表されている数字ではまともな比較ができるわけがないのに、それを元にした数々のいい加減な推測が... 続きを読む
  • 今週の初めから次男、三男が通う小学校で、通常授業が再開された。そして今日、長男が高校1年生として、ようやく寮に入ることができる。長男の高校は寮生が多いため、本当に学校を再開できるのか、保護者として不安でいた。寮内に感染者がいれば、すぐにクラスターになってしまう。そんな中、高校が決めたやり方は、「寮生を俗世から隔離する」というものだった。校内では通学生と寮生の接触を断ち、授業も別カリキュラムで行う。... 続きを読む

内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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