• エドワード・ダットン、マイケル・A・ウドリー・オブ・メニー著「知能低下の人類史: 忍び寄る現代文明クライシス(春秋社)の紹介。リンク1回目の昨日は人類がいかにして知能を上げてきたかについて書いた。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-793.html2回目の今日は、産業革命以降、人類の遺伝的な劣化によって知能が低下していく機序について、概略を第1章から抜粋。p9医学は急速に進歩し、かつて3人に1人が成人すること... 続きを読む
  • エドワード・ダットン、マイケル・A・ウドリー・オブ・メニー著「知能低下の人類史: 忍び寄る現代文明クライシス(春秋社)」を紹介する。産業革命以降、人類の遺伝的な劣化によって知能が著しく低下してきており、近い未来に現在の文明は急速に崩壊するだろうとの主張。内容は過激で、ところどころ不快ですらあるのだが、ある程度納得せざるをえないだけの科学的データが盛り込まれている。リンクまず本書では、人類の誕生から産... 続きを読む
  • さて、4泊5日の厳しい合宿が終了し、久々に我が家に帰った。まずは風呂だ。道場にいる間は気にならなかったが、下界に戻ると、とたんに自分の匂いが気になる。最後にシャワーを浴びてから丸2日。その間にかいた汗の量を考えると、相当にアレな状況だ。湯が溜まるまでの間、妻に合宿の顛末を話す。話したいことが多すぎて、僕にしては珍しく話が止まらない。あまりその手の話に興味がない妻は明らかに面倒くさそう。面白い話だと思... 続きを読む
  • 4泊5日の座禅合宿もいよいよ最終日。朝の静坐では膝の痛みが再燃するのが怖く、恐る恐るという感じで座ったが、45分×2回をこなしてもまったく痛まず、胸を撫でおろす。しかしやはり数息観は深まらない。禅定のレベルでいえば、散々迷走したあげく、合宿前の振り出しに戻っただけではないか、と焦る。朝食前、突然雨が降り出した。この日はたまたま道場がある町内会の清掃行事とぶつかっていたため、それに参加する予定だったのだが... 続きを読む
  • 合宿4日目。明日の午後には解散だから、丸1日道場で過ごすのも、ここで眠るのも今日が最後ということになる。終わりはみえてきた。日が出ている間は落ち込みにくいという要素もあるのだろうが、精神状態は良好で、帰りたい衝動もさほど起きない。これまでと同様、起床→座禅→朝食→外作務(雨は降らず。嗚呼)。庭木もすっきりだ。作務前。作務後(撮影は昨日)。そして休憩タイム。このときのお菓子が楽しみなのは相変わらずだ。さ... 続きを読む
  • 合宿3日目。今日も5時起床。拍子木の音を合図に、相変わらずひとりも出遅れることなくさっと起きる。見事なものだ、って、僕もだけど。エヘン。一晩寝てすっきりしたのか、帰りたい気持ちはかなり弱まっていた。それより、椅子坐でやれるところまでやってやろうという意気込みのほうが強い。清掃を手伝い、顔を洗って休憩室によると、僕を探していたらしいT会長から声をかけられた。「今日、朝の座禅の後、両老師とのお茶会があり... 続きを読む
  • 禅堂での昼寝を終え、気分がすっきりしたところで1階の休憩室に戻る。台所以外に冷房設備はないが、日当たりが悪く、扇風機があるこの部屋は比較的涼しい。するともうひとりの新到者である I さんが持ち込んだノートパソコンに向かっているのに気づいた。ネットやSNSといったお遊びではなく、何らかの作業に没頭しているご様子。僕自身はすでにヘロヘロな中、昼寝でようやく回復したというのに、I さんは唯一のまとまった休憩時間... 続きを読む
  • 坐禅合宿、2日目。禅道場の朝は早く、起床は5時。開板(かいはん) を独特のリズムで打ち鳴らすのが起床の合図だ。この音は1分くらい続くので、鳴っている間にしっかりと目を覚ましておいて、鳴り終わった瞬間に体を起こし、布団を畳み始めるのが決まりとのこと。緊張のせいで夜中に何度も目を覚ましていたくらいなので、僕も問題なく起床。全員が一斉に体を起こす様はなかなか美しい。布団を押し入れにしまい、1階に下りて身支度を... 続きを読む
  • 昨日からの続き。このような経緯により、僕は臨済宗道場で4泊5日の座禅合宿に参加することになった。6月7日(水) 1日目。午後7時半開会だが、その前に「道号授与式」があるので、夕食をすませた上で6時半までに道場に来てほしい、と新潟禅会、T会長から言われていた。通常だと車で40分ほどの道中だが、ラッシュアワーとぶつかるので念のため余裕をもって5時に家を出発したところ、さしたる渋滞もなく順調に進んだ。この時間だと... 続きを読む
  • 本ブログで何度も書いてきたとおり、僕は瞑想に興味があり、普段からできるだけ毎日座禅を組むようにしている。が、しかし、なかなか瞑想は深くならない。深くならないからおもしろくなく、したがって続かない。がんばって1~2カ月続け、その後しばらく中断し、またやる気になって2~3カ月という具合に、修行が断続的になってしまっている。瞑想については、どうやら毎日短時間取り組むより、1~2週間かけて集中的に行うほうが効果... 続きを読む
  • 友原章典著「実践 幸福学ー科学はいかに幸せを証明するか(NHK出版新書)」の紹介は今日が最終回。本ブログの読者はほとんどが僕と同じ「中年」だと思うので、「中年期の価値観(p228~)」から抜粋する。リンク中年期には、後悔しない生き方が鍵となります。人生を折り返すにあたり、自分にとって一番大切なことを、改めて考えてみましょう。日々の生活に忙殺されていると、忘れてしまいがちなことです。ただ、今しっかりと... 続きを読む
  • 友原章典著「実践 幸福学ー科学はいかに幸せを証明するか(NHK出版新書)」の紹介。4回目の今日は、今回は第4章「自分に合った幸せを見つける」の中の「社会とのつながり」から。リンク子育てに関連する部分を紹介する。p217~自制心と学業成績の深い関係を示す研究はいくつもあります。ペンシルバニア大学の心理学者ダックワースとセリグマンによると、自制心が強い子は、衝動的な子に比べて、よい成績をとったり、上位の高... 続きを読む
  • 友原章典著「実践 幸福学ー科学はいかに幸せを証明するか(NHK出版新書)」の紹介。3回目の今日は第4章「自分に合った幸せを見つける」の中の「社会とのつながり」から。リンク安直だが末尾の「まとめ」から引用。①幸せになりたければ、幸せな人のそばにいるとよい。②幸せの伝播力には、物理的にそばにいて、頻繁に接触があることが大事。③幸せの伝播力は、男女間よりも、同じ性別間でのほうが高い。④20代の時の交流の量、30代... 続きを読む
  • 昨日に引き続き、友原章典著「実践 幸福学ー科学はいかに幸せを証明するか(NHK出版新書)」から。リンク今日は「アファメーション」と呼ばれる方法を紹介する。(p122~)思考は、過去の経験の産物です。私たちの実体験が、どのように考えるかに影響しています。ただ、現実世界における経験だけがすべてではありません。想像による疑似経験でも、記憶に刷り込まれていきます。このため、想像力を働かせて、特定のイメージを... 続きを読む
  • 今日から数回にわたり紹介する予定なのは友原章典著「実践 幸福学ー科学はいかに幸せを証明するか(NHK出版新書)」。リンク以下はAmazonでの解説。「幸せはお金では買えない?」「お金に執着する人は、不幸になりやすい?」「お金持ちは、貧乏な人よりも幸せ?」…こうした疑問に科学はどう答えるのか。行動経済学の専門家が、最新の「幸福学」の知見とデータをもとに、一人一人の特性に合った「幸せ」を提唱する。著者について青... 続きを読む
  • 今回紹介するのはタル・ベン・シャハー著「ハーバードの人生を変える授業(大和書房)」。著者は心理学博士で、本書発行当時のデータだと、イスラエルのヘルツリヤ学際センターで教鞭をとっている。この本からは、「お金を理解する」という項を紹介する。p188ダニエル・カーネルマンの研究からの引用。“高収入があると幸せになると広く思われていますが、それは幻想にすぎません。平均以上の収入のある人は比較的人生に満足はして... 続きを読む
  • 今日はフランス革命における指導者の1人であり、ジロンド派の女王と呼ばれた、マダム・ジャンヌ・ローラン(1754年 - 1793年)による言葉。“誰もが幸福についてしゃべる。 しかしそれを知っている人はほとんどいない。”確かに当時はそうだっただろう、と思う。哲学者や宗教家が、特に根拠なく幸せを語っているだけで、どの考えが核心をついているかは、つきとめようがなかった。でも今は幸福学という学問がある。これは幸福感や生... 続きを読む
  • 今回で最終回、「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」(集英社インターナショナル)から。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくという内容なのだが、これに対するAmazonでのカスタマーレビューが興味深かった。半分近くが星5つなのだが、低評価のレビューもちらほら。その中でも星1つをつ... 続きを読む
  • 前回に引き続き、「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」(集英社インターナショナル)から。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくという内容だ。僕は以前から幸福学やポジティブ心理学に興味があって、多くの知見に納得してきたのだが、どうにも腑に落ちないデータもいくつかある。その代... 続きを読む
  • 今日から数回にわたり「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」のご紹介(集英社インターナショナル)。著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくというもの。発想と行動力に興味を抱いて手にとったところ、なかなかおもしろい内容だった。ちなみに幸福度調査トップのコスタリカでは、平均で8.5... 続きを読む
  • 今日紹介するのはドイツのことわざ、“幸福は婦人に似ている。若い者を好み、移り気だ。”これは最初、あまりに意味がわからなくて笑ってしまった。そもそも夫人は若いものを好むのか? そして、移り気なのか? それは人によるだろう、という気がする。幸福が移り気。これはわかる。幸せな気分が、ほんのちょっとした出来事で消えてしまうことは誰しも経験があるだろう。これはほとんどの場合、気の持ちようで解決できるのだが、そ... 続きを読む
  • 少し前のベストセラーではあるが、今日引用して紹介するのは「ライフシフト(東洋経済新報社)」。この本からきた「人生100年時代」という言葉は、その年の流行語大賞候補に挙げられている。現在まで人類の平均寿命は伸び続けてきており、データ上はそれが頭打ちになる兆しはない(つまり、伸び率の鈍化がみられない)。このまま寿命が伸び続けるとすると、現在50歳未満で先進国に住む人は100歳くらいまで生きる公算が高くなるのだ... 続きを読む
  • 今日は文豪、トルストイ(1828年 - 1910年)のあの名言。“幸福な家庭の顔はお互い似かよっているが、 不幸な家庭の顔はどれもこれも違っている。”有名なものなので知っている人が多いことと思う。幸せの本質を見事に表した名言で、なるほどと唸らされる。でも冷静に考えると、ちょっと不思議な点も出てくる。「不幸な家庭の顔が違っている」これに関しては異論はないだろう。貧乏だから不幸。金持ちだけど病気がちだから不幸。健康... 続きを読む
  • 池谷裕二監修「勉強脳の作り方」(日本図書センター)。大体知っている内容ではあったが、知見が濃厚に詰まっていて役に立った。備忘録として個人的に重要と考えた個所をまとめておく(自分用というより、主に子供たちの学習用)。・ストレスによって脳の機能は低下し、記憶力や学習能力が落ちる。・平均的なペースは40分勉強したら5~10分休憩(自分にあったタイミングで)。・休憩時間にはなにもしないこと(ゲームはもちろん、... 続きを読む
  • 今日はノーベル文学賞も受賞したフランスの作家、アンドレ・ジッド(1869年- 1951年)の名言。“幸福になる秘訣は快楽を得ようとひたすらに努力することではなく 努力そのもののうちに快楽を見出すことである。”これも本当にその通りだと思う。手前みそではあるが、自著"幸せの確率 あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ"から引用したい。子供たちと公園に遊びに行く時、子供たちはただ歩くのではなく、道中で色々なことを発... 続きを読む
  • 前回、より多くの幸福を感じるためには増やすのではなく、今現在「ゼロ」のことを始めたり、新たに獲得したりすることが大切だと書いた。今回はどのような活動や趣味が喜びに繋がりやすいのかについて、データを元に書いてみたい。幸福学における研究により、能動的な趣味の方が受動的なものよりも幸福度を上げることがわかっている。例えばテレビを見る、映画を見る、買い物をするといった娯楽は受動的趣味にあたり、あまり幸福度... 続きを読む
  • 前回の記事では自由時間を有意義に過ごすための実践的なテクニックを書いた。今日はそれを補足する。幸福度を高めるためには今あるものを増やすより、ないものを得ることの方が重要であることが研究によりわかっている。例えば僕ら夫婦でいえば、長男が生まれてから三男が幼稚園に入るまでの10年近くの間、夫婦で外食をする機会はほとんどなかった。常に最低1人はまだ幼稚園にも行かない、幼い子供が家にいるわけだから、夫婦で出... 続きを読む
  • アーリー/セミリタイアブログをみていると、リタイアしたら時間を持て余して困る、あるいは、そうなるんじゃないだろうかと不安だ、という文章が散見される。それについて何回かに分けて私見を述べたい。僕は「人生」とは「時間」だと思っている。時間がなくなるときが、死、すなわち、人生の終わりだからだ。なので時間を持て余すなどと聞くと、その人の生きて行く意義ってなんだろうと首を傾げたくなってしまう(失礼)。子供の... 続きを読む
  • 今日は3大幸福論のひとつを著したフランスの哲学者、アラン(1868年 - 1951年)は、による言葉。“幸福だから笑うわけではない。 むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。”まったくその通りだと思う。このところ、セロトニンという言葉をよく耳にするようになった。これは神経伝達物質と呼ばれるものの1種で、腸や血液中の他、一部は脳内に存在し、頭をすっきりさせたり、心のバランスを整えポジティブで安定した状態に保ったりす... 続きを読む

内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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