「お金は使うためにある」って本当だろうか? 今日はお金の「使う」以外の効用について書いてみる


収入や資産は決して多くないにもかかわらず、気前よくお金を使う人がいる。
一部の人は確信をもってこう言う。
「お金は使うためにある。使わないんじゃ意味がないよ」

確かに説得力のある意見ではある。でも、はたして本当にそうだろうか?
実は貯蓄の多い人のほうが、少ない人よりも幸福な傾向があることがわかっている。
たとえ今が順調であったとしても、それが一生続くとは限らない。失業した時、病気になった時、子供がきちんと巣立ってくれなかった時、貯めておいたお金は確実に助けになり、心痛を和らげてくれる。
そして、もし幸いにして不幸な出来事が起こらなかったとしても、ある程度の貯蓄が漠とした将来不安を和らげてくれることは間違いないだろう。
またお金は日々の幸福感にはほとんど寄与しないものの、悲しみのようなネガティブな感情を減らすのには役立つことがわかっている。
つまり幸福度を上げたいのならば、お金は快楽のためではなく、苦痛を和らげるために優先的に使われるべきということになるのだ。

古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは言った。
「賢者は快楽を求めず、苦痛なきを求める」
今やそれが、科学的データによって裏づけられつつあることになる。
インテリアとして飾られているアンティークのレコードプレーヤーを見て、「使わないなら意味がない」と言う人は少ないだろう。
「頭は考えるためのもの」は正論だが、帽子を載せるために使ったって文句はあるまい。
お金だって同じ。「使う」以外の効用も大きくあると言えそうだ。
アーリーリタイアだって、ある程度お金がなければできないしね。




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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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