先日、友人と体の洗い方の話になりました。友人が笑いながら言うには、とあるお笑い芸人は (名前は失念)石鹸を腋毛と陰毛で泡立て、その泡で体を洗うのだとのこと。ちょっと汚い感じはしますが確かにおかしい話。その時は一緒になって笑っていたのですが、後で冷静になって考えてみたら、その洗い方、皮膚科学的に大正解なのでは? と思えてきました。
第一に泡を使って手で洗うという点。巷ではナイロンタオル、いわゆるアカスリが流行っているようですが、これは皮膚角質層にダメージを与えるため、おすすめできません。石鹸の泡でやさしく手洗いというのが肌に負担をかけない正しい洗い方なのです。市販の泡立てネットを使うのが一般的ですが、言われてみれば腋毛や陰毛を使う方が手っ取り早いかもしれませんね。
二点目は腋毛・陰毛の部位的バランス。体には皮脂の分泌の多いところと、少ないところがあります。皮脂の少ないところは乾燥しやすいので、むやみに洗うとかさついてきて、かゆみや湿疹のもとになってしまいます。では体でしっかり洗うべきところ、すなわち皮脂の多いところはどこかというと、腋、胸、背中、股なのです。いずれも腋毛か陰毛の近くですよね。つまり腋毛でつくった泡で胸、背中を洗い、陰毛でつくった泡で股を洗うと、皮脂の多いところはしっかり洗い、その他の部分は洗いすぎないということになり、ちょうどバランスが取れるわけです。
う~ん、その芸人さん、もしもそこまで考えているのだとしたらたいしたものですね。唸らされてしまいました。そもそも毛は何のためにあるのか? 髪の毛は、大事な頭を衝撃から守るため、という理由で納得できますが、なぜ腋毛と陰毛が必要なのか、以前から疑問に思っていました。ひょっとして、石鹸を泡立てるためというのが答えなのかも! 創造主が降臨された折には、是非うかがってみたいものです。
しかしこの洗い方、いくら良さそうとは言っても、さすがに患者さんには勧めにくいなあ 。
(開業医時代の院長ブログより転載)
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