(開業医時代の院長ブログ2015年掲載分より)
そろそろシーズンも終わりだが、今年も実家からたくさん野菜を送ってもらった。

ピーマン、ナスもとてもおいしいのだが、子供たちのお気に入りはなんといっても、甘~いミニトマト。皿にかぶりつくようにして完食した次男 (8歳) と三男 (5歳) に、その様子をうれしそうに見守っていた妻が問題を出した。
「おじいちゃんには、おいしいトマトを作るために、戦っている相手がいます。それは何でしょう?」
「虫!」
とすぐに答えたのは次男。おっ、いい線いってる!
「おしい! 確かに虫も大敵なんだけど、もっと手強い相手がいるのよ」
手強い、手強い、と呪文のように唱えた後、またしても次男が答えた。
「ワニ!」
「違う、違う」
今度は負けじと三男が、
「カバ!」
「おじいちゃんの家はそこまで田舎じゃないって」
妻が否定すると、またまた次男。
「キリン!」
「いるわけないでしょうが!」
子供たちのあまりのアホさ加減にあきれたのか、妻は少しイライラしてきた様子。
ここで怒りだしたら、せっかくの和やかな雰囲気が台無しになると危惧した僕は、答えはカラスだろうと見当もついていたので、子供たちに助け舟を出すことにした。
「それって、空を飛ぶものじゃないのかな?」
僕の言葉に、黙って頷く妻。
すると、それを見た次男がすかさず反応。
「わかった、プテラノドン!」
「私の実家は太古の昔か!」
キレる寸前の妻がツッコミをいれると、その言葉に反応して、今度は三男が身を乗り出しました。
「そうか、空を飛ぶもので、昔じゃない、今のやつなんでしょ? 答えはヘリコプターだ!」
この答えには一同大爆笑。なんでヘリコプターがトマトを狙うのよ?
自信があった答えを馬鹿にされ、さらに、次男がいつまでも腹を抱えて笑い転げているのが悔しいようで、三男はプイと顔をそむけると、その場を離れてしまった。
となると残る回答者は次男だけ。私と妻の注目が集まる中、次男は自信なさそうに言うのだった。
「・・・ ひょっとして、フィリピンメガネザル?」
なんだ、そのマニアックな回答は! 新潟の田舎にそんなものはいない! いたとしても、飛ばない!!
いつまでも正しい答えが出てこないので、私がさらにヒントを出してみた。
「父さんは、『カ』 で始まると思うな」
「カ? 飛ぶもので ・・・カで始まる ・・・ カ ・・・」
次男はぼそぼそと呟いた後、しばし押し黙りまったが、突然、人差し指を高々と突き上げると、満面の笑みで叫ぶのだった。
「今度こそわかった! 答えは、紙飛行機!!」
おいおい、それじゃあ、三男のヘリコプターを笑えないよ ・・・。
お父さん、お母さん、野菜をたくさんありがとうございました。家族一同、大変おいしくいただきました。
利口なカラスに対抗するのは大変だと思いますが、がんばってくださいね。うちの子たちも、カラスに負けず劣らず手強うございます。
逆の意味でというところが、親としてははなはだ残念ではありますが・・・。
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こんな息子たちも今では「そこそこ」まともになってきている。
うれしいような、つまらないような。
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