大人がわからない子供の野菜嫌い


子供たちが小さかった頃の話(開業医時代の医院HP、院長ブログより)

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先日の食卓で、ズッキーニがつけあわせとして出てきました。
ズッキーニは私の好物のひとつ。自分の分を頬張りながら子供たちに目をやると、野菜嫌いの三男が他のものばかりを食べ、ズッキーニに手をつけようとしないのに気づきました。
「ズッキーニ、なんで食べないの?」
三男にそう訊ねると、同じくあまり野菜が好きではない次男(小学校1年生)が代わって答えました。
「だって野菜はおいしくないんだもの。父さんも、子供になればわかる!」
子供になればわかる?
よく意味がわからずに一瞬首を傾げましたが、すぐに「なるほど、なかなかおもしろい言い回しだな」と思い直しました。私や妻が時おり「大人になればわかる」 と言うのを真似たのでしょう。
もちろん本来ならば「子供の頃を思い出せばわかる」 と言うのが正解なのでしょうが「子供になればわかる」 という言葉が腑にストンと落ちて、そうそう、私だって子供の頃は野菜は好きじゃなかったよな、と懐かしく思い出しました (もっともその頃はズッキーニなんてシャレたものはなかったけれど)。 
これはどうやら、次男にうまいこと一本取られたようです。でもだからといって、野菜を食べなくてもいいと甘やかすわけにはいきません。
劣勢なのを巻き返そうと私は少しおどけて言いました。
「野菜があまり好きじゃないのはわかるけど、せっかく母さんが作ってくれたんだぞ。残したりしたら、母さんの心がズッキーニ!」 
都市化の進んだ現代にもこんな静かなところがあったんだ、とほのぼのするような静寂が食卓に訪れました。さらに私に追い打ちをかけるかのように、次男がぼそりと呟きます。
「また、おやじギャグ ……」
ああ、もう、うるさい! つまらない冗談かもしれないけど、私だって場を盛り上げようと思って一生懸命知恵を働かせているんだよ! 多少キレが悪かったからって、親に面と向かって切って捨てるような言い方をするもんじゃありません!

父さんの気持ちは、お前もオヤジになればわかる!!




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フォアグラ大根。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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