村上春樹氏の「自分の年収がいくらあるのかも知りません」に、うむむっ…


「村上さんのところ」という本がある。
内容はアマゾンの商品説明から。

春樹さん、こんなことも聞いていいですか?世界中から集まった質問は何と3万7465通。恋愛・人間関係・仕事など悩ましい人生のモンダイから小説の書き方、音楽や映画、社会問題、猫やスワローズまで、怒涛のメール問答は119日間、閲覧数1億PVに及んだ。可愛くてちょっとシュールなフジモトマサルのイラストマンガを多数加え、笑って泣いて励まされる選りすぐりの473通を収録する!

一見すると、軽めの、他愛もない内容の本にも見えるのだが、実際に読んでみると、これが実にいい。
最初は図書館で借りたのだが、その後も何度か読み返したくなり、そのたびに借りるのもかえって手間に思え、気づいたら文庫にもなっていたのもあって購入した。
僕はいわゆるハルキストでも、ましてや村上原理主義者でもないが、この本を読んでいると、村上氏の優しさや言葉選びの真摯さにぐいぐいと引き込まれていく。
今週は「日本を代表する作家による人生相談」という、なんとも贅沢な本を紹介したい。


今日紹介するのは「お金についてどう思っていますか?」という質問に対する答え。

p54~
僕はあまりお金のことって考えないです。自分の年収がいくらあるのかも知りません。昔はお金がなくて苦労したけど、そのときもとくにお金のことは考えなかったような気がします。「お金ないなあ」と思っていただけ。お金がなくても、好きなことをしていれば幸福だった。あってもとくにどうっていうことない。あればあるなりに、なければないなりに生きていきます。これはもう、性格みたいなものだと思います。
僕が求めるのは、時間と自由です。もちろん時間と自由はある程度お金で買えます。でもそれだけじゃないんですよね。もっと大事なのは気持ちの持ち方です。そういう姿勢はお金だけでは買えません。

僕のブログの読者なら、この村上氏の回答に僕がどれだけ激しく賛同したかは、想像に難くないだろう。
以前、ブログで「自分の資産額を正確に把握していない」と書いたら、山ほどの批判がきてプチ炎上したことがあった(それでバカバカしくなってコメント欄を閉じた)。
しかし僕はいまでも資産額を把握していないし、それでいいと思っている。
自著「幸せの確率―あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」でも書いたとおり、「年金」や「ブログ、書籍による収入」を「のり代」とみなし、端から勘定しないでリタイアプランを組んだので、多少資金が足りなくなってどうにでもなる……はずなのだ。
それに投資信託を多く保有していると、資産額は毎年、かなりの幅で変化する。
そんなのを一々まともにチェックしていたら、ついついお金に縛られる精神状態に陥り、せっかく手に入れた自由な日々を十分謳歌できなくなる、というのが僕の考えだ。
大切なのは村上氏が述べた通り、「気持ちの持ち方」であり、あるいは「姿勢」なのだから。

そして村上氏は僕とは比較にならないくらいぶっ飛んでいる。資産額のみならず、年収も知らないとは!
もちろん僕だって、自分の年収くらいは知っている。
でも、
「年収を知らないまま、確定申告はどうやってすませているんだろう?」
という素朴な疑問を呈して、今日の記事はおしまい。

明日もこの本からの紹介を続ける。



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ちなみに僕、内山直は元医師で、2016年に47歳でアーリーリタイア。
本を出したり、こんなブログを書いたりしながら、地方都市で妻、3人の息子たちとゆるゆると生活している。ついでに自著の宣伝をば。


アーリーリタイア(早期リタイア)そのものや自由度の高い生き方に興味を持つ人に対し、幸福学や心理学の学術データを用いて、真の幸せとは何かと問いかけると共に、ファイナンシャル理論や行動経済学の観点から、必要な蓄財・運用術をできるだけわかりやすく紹介している。
生存率・貯蓄率・満足率・リスクリターン率という4つの「率」から、生涯を通してみた「幸せの確率」がどうすれば上がるのかを考察し、アーリーリタイアにひとつの答えがあるのではないか、とのアイディアを提起している。 停滞を始めた現代の資本主義社会で生きる我々が真に幸せに生きるにはどうすべきなのかを問う、新しい生き方の指南書……のつもり。


幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介した。
毎日1つ、5分程度で読める分量の記事を読み、その内容を意識しながら1日を過ごすことによって、4週間後には幸福度の高い生活スタイルが身についているという、画期的な実践書……のつもり。

つもりばかりで恐縮だが、機会があればぜひ手に取ってみてほしい。

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フローレンスペンネルのサラダ。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

自著の紹介

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