何もつくり出さずに批判だけする側に回るより、何かをつくり出して批判される側でいたい


今週紹介しているのは村上春樹著「村上さんのところ(新潮文庫)」。
寄せられたメールでの相談に村上春樹氏が次々と回答していくという、考えようによってはかなり贅沢な造りの本で、すっかりはまってしまった。
僕はいわゆるハルキストでも、ましてや村上原理主義者でもないが、この本を読んでいると、村上氏の優しさや言葉選びの真摯さにぐいぐいと引き込まれていく。


今日の質問、ひとつめは「批判に対する心構えとは」

p114~
批判に強くなる方法はひとつしかありません。批判を目にしないことです(笑)。僕もしょっちゅう批判を受けていますが、激しい批判を受けて、「柳に風」とへらへら笑っていることはなかなかできません。生身の人間ですから、やはり傷ついたり腹が立ったりします。だからできるだけ見ないようにする。でもそう思っていても、避けがたく目についたり、人づてに耳に届いたりすることはあります。そういうときは、「おまえは創作者になりたいのか、それとも評論家になりたいのか、どっちなんだ?」と自分に問いかけてみることです。そうすると「どれだけこっぴどく批判されても、何もつくり出さずに批判だけする側に回るよりは、何かをつくり出して批判される側に回るほうが、まだいいよな」と思えるはずです。うまく折り合いをつけて、がんばってくださいね。

僕自身、本を出したのに加え、何かと人と違う生き方をしているのもあって、時には不条理(に僕には思える)な批判にさらされることもある。
そんな中、この「どれだけこっぴどく批判されても、何もつくり出さずに批判だけする側に回るよりは、何かをつくり出して批判される側に回るほうが、まだいいよな」というセリフには何度も励まされた。
しかしこの言葉、とりようによっては「評論家」という職業をひどくディスっていて、積年の恨みがあるのかな、と微笑ましくもある。

次は「自分を好きになる必要はあるのか」というタイトルで、
「村上さん、わたしは自分の事が好きになれません。娘に幸せになってもらうためにも、まずは自分の事を好きになりたいです。
どうしたら好きになれるでしょうか?」という、39歳女性からの質問に回答している。

p154~
自分のことを好きになる必要なんて何もありません。どうして自分のことを好きにならなくちゃいけないんですか? 誰がそんなことを決めたんですか? まず自分に何ができるかを考えてください。そしてそれを、少しでもいいからやってみてください。手を動かして、体を動かして。それから自分のことが好きになれるか、考えてみたらどうですか?

質問者の不安に寄り添う、なんとも男前な返答に感心すると同時に、かなり仏教的な印象を受けた(ちなみに村上氏の父の家系は僧侶とのこと)。
そうそう、いろいろ考えて悩むより、まず目先のことに集中して体を動かすのが大切! と、別に同じ悩みをもつわけではない僕まで気分がよくなってくる。
読めば読むほど元気になれる、こんな本も珍しい。
明日もこの本からの紹介を続ける。



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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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