昨年11月末に完全リタイアしてから初めての冬休みが終わった。もちろん僕はずっと休みなので、ここでの「冬休み」は子どもたちの学校が休みという意味になる。
かつてないほど父親業が忙しい長期休みだった。
高校3年生の長男はすでに春からの音大進学が決まっており、一般的な受験生たちのように忙しくはないのだが、大学進学後の留学絡みで英検準1級をとっておきたい事情があり、その準備を進めていた。
リーディング、リスニングのセクションは自分でできるが、ライティングは誰かが添削してあげないと伸びないので、我が家の場合は僕が指導することになる。
加えて高校から出された倫理学の宿題が、「教科書に載っている宗教家、思想家の中からひとり選び、生涯、思想内容を述べたうえで自分の感想をまとめ、レポート用紙10枚程度で提出」という内容で、高校生にとってはやや難易度が高い。
息子はブッダを取り上げたいというので、まさに僕の出番と思い、我が家にある本の中でよくまとまっているものや興味深い考察がなされているものを数冊紹介したのだが、ひょっとしたら最初から僕の助力をあてこんでブッダを選んだのかもしれない。
だとしたらなかなかの知能犯だ。
中学校2年生の次男は、「そろそろ高校受験に向けて準備を始める」と言い出したのはいいのだが、僕の目から見るといまだに「勉強の仕方」がわかっていない。勉強をするしないは本人の自主性に任せていいと思うが、効率の悪い勉強は明らかに「もったいない」ので、そこはこの冬休みを使って徹底指導。
さらに英検2級の準備。過去問を解かせたら大体できるので、問題なく合格すると思うが、長男のケース同様、ライティングは指導が必要なため、僕がそれなりの時間を割くはめになった。
それにしても英検は、2級まではあまりレベルが変わらないのに、準1級から急に難しくなる。もう少しレベル勾配を工夫できないものか。
小学校6年生の三男は昨年12月上旬に中学受験を無事終えた。その後はそれまで遊べなかった分を取り戻すとばかりにのんびり過ごしていたのだが、年が明け、そろそろ再始動しようということになった。
そこで、僕が長年抱えていた、
「中学受験算数を乗り越えた小学生にとって、中学で習う数学など簡単なのではないか?」
との疑問を解消すべく、実際に僕が中学1年の数学を教えてみた。
毎日2-3時間、マン・ツー・マンでみっちり教えこんでみる。結果、1月1日から8日までの9日間で中学1年の分を丸々終えることができた。
それも当然で、やっていることは、
「中学受験算数によって方程式を使わなくても解ける問題を、わざわざx(エックス)を使ってまどろっこしい思いをしながら解く」
という、頭脳労働よりむしろ単純作業に近いので、何ら難しいことはなくサクサク進む。
三男に関してはこの後も僕が中学数学を先取りで教え、中学3年間の課程を修了した時点で東進予備校にでも入れ、高校の数学を学ばせようと考えている。
このやり方なら地方在住者であっても、首都圏の中高一貫校組と大学受験で対等に競えるはずだ。
それにしても数学は、中学受験用算数や高校数学はそれなりに難しいのに、中学数学だけが圧倒的に簡単だ。この妙な勾配、前述した英検同様になんとかならないものか?
そのほか、長男(ベース)、三男(ヴァイオリン)、僕(ピアノ)でジャズ・セッションをしたり、家族で温泉旅行をしたり、あるいは連日ボードゲームのカタンを楽しんだりと、僕自身のための時間はほとんどとれないまま2週間が過ぎた。
長期休みはいつもなら家族で何本か映画を見るのだが、今回は1本も見られない慌ただしさだった。
残念ではあるが、しかたない。充実の証と考えることにする。
というわけで、父親業大忙しの冬休み。
多くの人は、
「夢のないFIRE生活だな」
あるいは、
「そんなことで忙しいなら仕事をしているほうがマシでは?」
と思うかもしれない。
でも、僕はこんな生活がしたくてアーリーリタイアしたのだ。
金は「ほどほど」でいい。大切なのは家族や友人との時間であり、最優先なのは子供たちとの時間だ。
子どもたちはあっという間に成長し、巣立っていってしまう。そのときになって、「もっと子供たちといい時間を過ごしたかった」と悔やんでも手遅れなのだ。
だから僕にとっては、本当に最高の冬休みだった。
さあて、今日からは「自分の事」をするぞ! 株式もずっとチェックしてないし!
もちろん、それはそれで楽しいのは言うまでもない。
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ひとり下着姿なのは異様に寒さに強い次男。