僕はリタイアした医師だ。専業トレーダーでもなければ、経済学者でもない。だから、その程度の話として聞いてほしい。
多くの人が株で損失を出すという。残念に感じるのと同時に、実は不思議にも思っている。
ほんの少しの知識さえあれば、株で損などするわけがないと僕は考えているからだ。
特にアーリーリタイアした人やその希望者には、堅実な投資が求められるはずだから、素人考えなのは百も承知の上で自分の考えを書いてみる。
まず、空売りをしないこと。
株価は歴史的に右肩上がりなのだから、空売りは不利だ。
「短期売買なら問題ない」と言われればそれも一理あるが、ということは、想定通りにいかなかったこと時に、「長期保有に変更(いわゆる塩漬け)」という手段が使いにくいことになる。
そして高値では買わないこと。高値からできれば20%、少なくとも10%程度は下落するのを待ちたい(できれば、さらにそこから買い下がる)。
一旦買ったら、安値では決して売らない。
世界の株式時価総額は右肩上がりで、数年に1度は最高値を更新しているのが現状だから、あせらずにその時が来るのをじっと待つ。
個別銘柄は買わない。
いくら世界株式が復調してもすべての銘柄が上がるわけではないし、どの銘柄のパフォーマンスがいいかなどそう簡単にわかるものではない。読みが外れれば損をしてしまう。
さらに社会が聖人君子によって運営されているのではない以上、どうしたってインサイダー情報のリークはある。
情報をもっている人たちの「取り分」は、情報をもっていない人たちが支払うことになる。その分、個別銘柄は不利だ。
ということで、世界株式に分散投資するのがおすすめだ。投資信託でもETFでもいい。インデックスなら手数料も割安だ。
分散といっても、日経平均やトピックスを使って日本株だけをもつのはお勧めできない。
個別株で述べたのと同様の理屈で、世界株式の上昇に合わせて日本株が必ずしも上がってくれるとは限らないからだ。
まとめると、こうなる。
・世界株式に分散し、高値では買わない。
・安値では売らず、できれば最高値更新を待って売る。
そうすれば、損なんてしようがないと思うのだが……。
ただ、これはあくまでも「確実に利益を出す」ための方法であり、ベストだと考えているわけではない。明らかな欠点はいくつかあって、たとえば、このやり方では大儲けはできない。さらに、「それならもちっぱなしのほうがいい」という意見も根強い。
その辺はそれぞれの好みということでいいと思う。
僕自身はほとんどの場合海外先進国に分散した投資信託を持ちっぱなしだが、上昇局面では少し売り、下落時に買いつける資金を確保するようにしている。
いつもうまくいくわけではないが、そのほうが精神的に楽なのだ。下落局面にただ指をくわえて相場をみているのは辛い。
たまに個別銘柄をいじるが、あくまでも小遣いの範囲での「お遊び」で、大きな額は投入しない。
そんな感じが僕の「好み」ということになる。
自著ではFIRE希望者向けの投資について1章を割いているので、もしご興味があれば。
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