千田琢哉著「超一流のマインドフルネス」(徳間書店)の紹介。
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瞑想に興味があり、日課にしているため手に取ったのだが、残念ながら内容は僕が知りたかった分野ではなく、著者自身の哲学という趣だった。相当な自信家らしく、次から次へと上から目線で持論を展開してくる。
「確かに」と思えるものから、「はなはだ疑問」と言わざるをえないものまで様々だったが、盛りだくさんの内容で楽しく読むことができた。
そんな中、目に留まったのが次の文章。
“独立して成功すると幸せなのはお金持ちになれることではない。
圧倒的自由を獲得できることだ。
それもサラリーマンの趣味であるゴルフ三昧、釣り三昧、麻雀三昧の人生を送るわけではなく、仕事三昧の人生を送ることができるという意味で自由なのだ。
周囲の成功者が口を揃えるのは、サラリーマン時代にあれだけ楽しみにしていた趣味をいざ成功してから思う存分やってみると3日で飽きてしまうということだ。
趣味は仕事の息抜きでやるからこそ楽しいのであり、それが日常でいつでもできるようになれば楽しくないということだろう。“
僕も若いころはゴルフやテニスを趣味にしたこともあったが、現役医師時代に忙しさもあって止めてしまっていたので、アーリーリタイアによってどう変わったかを実感することはない。
でも著者の言いたいことはなんとなくわかって、僕の場合は現役時代の大きな息抜きだった、音楽、映画、テレビドラマに対する興味をかなり失ってしまった。観ても聴いても、あまりワクワクしてこないのだ。
となるとそれらの娯楽は仕事でのストレスを和らげるための単なる逃避手段であり、僕が真に求めていたものではなかった可能性が高い。
僕の先輩医師に僕よりも先にアーリーリタイアした人がいて、そういえばその人も、
「リタイア後は以前よりゴルフが楽しくなくなった」
と言っていたことを思い出した。それもまた、ストレスの捌け口にすぎなかったということだろう。
もちろんリタイア後は現役時代よりもゴルフに没頭しているという人も多くいて、それが悪いとか、間違っているという話ではない。もともと性に合っていたのだと思う。
ちなみにその先輩医師は、現役時代にはリタイア後の活動として文学を挙げていたのだが、ふとしたことから絵画にはまり、リタイアから10年以上たった今でも積極的に活動を続けている。
僕は個人的にはクリエイティブな活動ほどおもしろいことはないと思っているので、大いに共感するところだ。
話がそれたが、今日言いたかったのはリタイア後、それまでの趣味はあまり楽しめなくなる可能性もあるということ。だからといってリタイアを躊躇する必要はない。大切なのはリタイア後にはそれまで以上に「柔軟性」が求められると意識しておくことだと思う。
うまくいけば、まったく予期しなかった何かが現れるかもしれないし、逆に興味がもてなくなった過去の趣味に固執するようでは、リタイアを後悔することにもなりかねない。
柔軟さはどうしても年とともに失われていくことを考えると、リタイアは少しでも早い方がいいのかもしれない、とも思う。
さっき書いた先輩医師にとっての絵画のような何かが、今後、僕にも現れたら愉快だなあ。
そんな期待を抱きながら、しばらくは手当たり次第のチャレンジ生活を続けていくつもりだ。
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低温調理したポーク。好物。