アーリーリタイア達成のためにはある程度の節制も必要だ。今日は家計の中で一番支出が多いとされている食費に切り込みたい。
とはいえ「スーパーでいかに安く買うか」というようなノウハウはネット上にいくらでも記事があるので、ここでは書かない。
僕からの提言は、
「食事って本当に1日3回もいる?」
というものだ。
僕が大好きな作家、故・中島らもの話。彼がまだ若くて貧乏だったころ、少し離れたところにある役所のランチが安いことに気づき、そこまで行くことによって自分なりに昼食代を倹約しているつもりだったそうだ。
しかしある日、同様にあまりお金がありそうにもないフリーのディレクターに昼食をどうしているのかを聞いたところ、
「昼メシ? ああ、俺は食わんよ」
という答えが返ってきて、大変驚いたとのこと。
中島らもは自分の甘さを多いに反省した上で、「なるほど、サラリーマンの昼メシというのは、一種の『儀式』であるような気もする」と述べている。


そういえば亡くなった僕の父(ちなみに1935年生まれ)も以前、当時大学生だった僕の生活をみて、
「今の学生は贅沢だなあ。僕の頃は銭湯に行く日は昼飯を我慢したし、昼飯を食べた日は銭湯には行けなかったものだけど」
とごちていたっけ。
金銭的な事情から昼食を抜く人なんて、昔はいくらでもいたのだろう。
僕自身、現役医師時代は昼食をとらなかった。
これはお金を惜しんでのことではない。昼食をとるのにかかる時間と、満腹で活動性が鈍る時間、それに無駄にカロリーをとってしまうことがもったいなく思えたのだ。
朝ご飯をしっかり食べた上で、貴重な昼休みはランチに出かけるかわりに書類仕事の他、軽いウォーキングと筋トレ、さらに瞑想とそれに続くごく短い昼寝に当てていた。
1時間あれば、どれだけ多くのことができることか!
そこで時間を節約したことにより残業をしないですみ、結果として家族とより長い時間を過ごせたし、摂取カロリーを控えた分、夕食では好きなものを酒を飲みながら楽しむことができた。
アーリーリタイアした今は朝食をやめ、昼は軽くとっている。
僕の場合、朝はカプチーノだけですませるほうが、午前中の作業が捗るようだ。


また日々の摂取カロリーを25%ほど減らすと、眠っていたサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)が活性化し、老化要因を抑制するとの説もある。
芸能人では北野武、タモリ、ガクト、京本政樹などが1日1食しか摂らないことで知られているが、確かに皆さん、いつまでもお若いという気がしなくもない。
というわけで、提言。
ワンコイン亭主などと自身を卑下するくらいなら、いっそのこと昼食代のいらない生活スタイルにしてみてはどうだろう?
昼食なんて、単なる儀式だ。お金が節約できて、ダイエットにもなって、さらに自由時間も増える!
いいことづくめではないか。
たとえあなたが1日でも早く経済的自立を果たしたいと考えていたとしても、みじめな気持ちになるような節約はおすすめしない。
アーリーリタイアまでの日々だって、あなたの大切な人生の一部だ。慣例にとらわれない発想で攻めの節約をしていけば、おのずから人生は豊かに開かれていくことだろう。
そしてそれは節約以外の、ほとんどすべてのものにも当てはまる、はず。
ランキングに参加してます。
記事を楽しんで頂けたようなら、ぜひ一票を。
↓
にほんブログ村
オニオンリングの豚バラ巻パルメザンチーズ揚げ。