これは実に興味深い。古代ギリシャ人の平均寿命は19歳でした。それが16世紀のヨーロッパで21歳に延び、18世紀のフランスでは30歳になり、そして今世紀の初めのころに、ようやく60歳に達します。いってみれば、この2000年におよぶ世界の歴史は、人間の平均寿命がどれだけ延びるか、それを追求する悪戦苦闘の道のりであったということもできるでしょう。
日本でも事情は同じで、江戸期に入ってようやく平均寿命が60歳に達します。福島県立医大の森一教授の調査によると、その内訳は次のようです。
藩主 48.3歳
公家 50.8歳
家臣 64.7歳
僧侶 68.6歳
足軽 もっと長生き
幼児期の死亡率はうんと高かったが、そこを通り抜けると、けっこう長生きできたようです。身分が高いほど寿命が短いのは、たぶん気苦労が多かったからでしょう。
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。