幸福のあり方は年とともに変わり、だんだんとお金がかからなくなる!(はず)


今日は幸福について、加齢の観点から述べてみる。
年を重ねると共に、若い頃とは幸せの感覚が変わってきたと感じることはないだろうか? ペンシルバニア大学のビジネススクールであるウォートンスクールの研究で、若い頃は特別な経験からより大きな幸せを感じる傾向があるが、年をとるとともに、何ということもない普通の経験が幸せにつながるようになることがわかっている。
そのような変化が起きる原因は、人生において、あとどのくらい時間が残されているのかという感覚にあるそうだ。
残された時間は十二分にあると信じ自分の未来に重きをおく若い頃は、特別な経験に対しては幸せを感じるものの、日常的な事柄は与えられて当然だと思っているのでさほど喜びを覚えない。
しかし年をとり、自分の人生において残された時間が減っていくことを自覚するようになるにつれ、なんということのない日常から幸せを見出すようになっていくというわけだ。
朝、コーヒーを片手に新聞に目を通している時、幸福感や充実感に包まれている自分に気づき、
「おかしいぞ。以前はこんなことで満足したりはしなかったのに。スポーツや夜の繁華街、あるいは旅といった刺激こそが生きる活力だったのに」
と首をかしげたことはないだろうか?
僕自身も数年前までは、週末の夜、子供達を寝かしつけた後に、外の喧騒が恋しくなり、1杯飲みに出かけたりしたものだが、最近は静かになった居間に残り、ゆったりとくつろぐことを好むようになった。
僕達はそのような変化をさみしく感じたり、もう一度夜通し遊ぶパワーを取り戻そうとばかりにがんばったりする必要はないのだ。これは加齢とともに生じる、ごく自然な変化なのだから。
何ら特別でない日常的な幸せには、ほとんどお金はかからない。
自分がより平穏なものから喜びを感じるようになってきたことを自覚し、そして今後、その傾向はより強まることを知っていれば、幸福に生きるためのお金の意味合いは年と共に減り、逆に自由に使える時間をもつことが重要になってくると簡単に予測できるはずだ。
であれば稼ぎ、貯め続けるより、アーリーリタイアする方がいいように思える(もちろん仕事が楽しいなら別)。

MITメディアラボの創設者、ニコラス・ネグロポンテはこう言っている。
「人は人生の前半で金と権力を得るために時間を使い、後半では金と権力を使って時間を得ようとする」
お金優先から時間を尊重する生き方への切り替え時期を意識的に早め、精神的に豊かな日々をより長く楽しむことができれば、晩年になってから慌てて時間を得ようとあくせくせずにすむのではなかろうか?

あなたの価値観や喜びは、今後どう変わっていくだろう?
どんなことの価値が減り、どんな喜びが重要になってくるのだろう?
そしてそのためには、今どのような選択をするべきなのか?
それこそ一度、コーヒーでも片手にゆっくりと想像してみてほしい。



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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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