豪・メルボルン大学の研究機関で、年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定したところ、男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間ということがわかったそうだ。
これ以上になると認識能力の働きに悪影響を与える可能性があるとのこと。
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2737742そして、これは自著 “幸せの確率~あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” でも書いたが、縄文時代の労働時間は週に3~4時間に過ぎなかったと考えられている。週末などという概念はなかったはずだから ×7 で週に21~28時間。
メルボルン大学の実験でわかった最適労働時間と、ちょうど一致することになる。
人類の歴史上、「狩猟採集時代」のほうが「農耕時代」よりはるかに長い。例えば日本では、狩猟・採集時代(旧石器時代・縄文時代)が約8万7千年、農耕時代(弥生時代)が約3千年。
さらに世界規模でみると、その差は圧倒的なまでに広がる。人類の誕生は約250万年前と推察され、農耕をしていた期間はたった1万年程度だから、人類はその歴史ほぼすべての期間において狩猟採集によって生活してきたことになる。
250万年もの間、ある環境への適応を強いられていた遺伝子が、たった1万年で大きく変化するとはちょっと考えられない。
であれば我々の遺伝子は、狩猟採集時代における状態、すなわち週に25時間程度の労働がもっとも快適であるように、プログラミングされている可能性が高いことになる。
世界的ベストセラーになったサピエンス全史(河出書房新社)には、このように記載されている。
“今日、豊かな社会の人は、毎週平均して40~45時間働き、発展途上国の人々は毎週60時間、あるいは80時間も働くのに対して、今日、カラハリ砂漠のような最も過酷な生息環境で暮らす狩猟採集民でも、平均すると週に35~45時間しか働かない。(中略)カラハリ砂漠よりも肥沃な地域に暮らしていた古代の狩猟採集民なら、食べ物と原材料を手に入れるためにかける時間は、いっそう短かった可能性が高い。”
これらの知見を踏まえれば、より快適、あるいは生産的な日々を過ごすためには、セミリタイアやワーク・シェアリングが最適ということになる。
アーリーリタイアして労働時間がゼロというのも、またよくない。実際に働くことはなくても、仕事めいた作業(たとえば僕にとっては勉強や情報発信)を1日数時間、自分に強いる必要がありそうだ。
働きすぎることによる喪失について、僕らはもっと意識的であっていいように思える。では、どうやったら労働時間を減らすことができるのか?
これは、自著 ”幸せの確率 ~ あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” を読んでいただくのが一番だろう。
最後は宣伝になってしまい恐縮だが、それなりに充実した内容だと自負している。
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