いつか人生を終える日がやってくるという事実から、僕らは目を逸らしてはならい


よく取り上げられる名言なので、知っている人も多いとは思うが・・・。
アップルの創始者、故・スティーブ・ジョブズは毎朝、鏡に映る自分にこう問いかけたそうだ。
「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と。
そして「違う」という答えが何日も続くようなら、それは生き方を見直すサインだと捉えていた。
僕自身、現役時代、医師としての仕事に誇りもやりがいも感じていたが、それでも年を追うにつれ、患者さんの役に立つことによる喜びが少しずつ薄れてきたことに気づいていた。
単に仕事に慣れ過ぎたのか? 忙しすぎる日々によって感受性がすり減ったのか?
理由はわからない。ただ、鏡に映る自分に、「イエス」と言えない日が続くようになった。
たった一度の人生、このままではいけない・・・。
ジョブズの言葉に背中を押され、僕はドラスティックに「生き方」を変えた。自己実現のため、自分の想いを込めた本を出すため、そして家族や友人とより多くの時間を過ごすために、アーリーリタイアに踏み切ったのだ。
さらに、スティーブ・ジョブズは、人生の最後に、病床で下のような言葉を残したとされている。

私はビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した。他の人の目には、私の人生は成功の典型的な縮図に見えるだろう。
しかし、いま思えば仕事をのぞくと、喜びが少ない人生だった。人生の終わりにはお金と富など、私が積み上げてきた人生の単なる事実でしかない。
病気でベッドに寝ていると人生が走馬灯のように思い出される。
私がずっとプライドを持っていたこと、認証(認められること)や富は迫る死を目の前にして色あせていき、何も意味をなさなくなっている。
この暗闇の中で生命維持装置のグリーンのライトが点滅するのを見つめ、機械的な音が耳に聞こえてくる。神の息を感じる。死がだんだんと近づいている……
今やっと理解したことがある。
人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めた方が良い。
もっと大切な何か他のこと。それは人間関係や芸術や、または若い頃からの夢かもしれない。終わりを知らない富の追求は人を歪ませてしまう。私のようにね。
神は誰もの心の中に、富みによってもたらされた幻想ではなく、愛を感じさせるための「感覚」というものを与えてくださった。私が勝ち得た富は、私が死ぬ時に一緒に持っていけるものではない。
私があの世に持っていける物は愛情にあふれた(ポジティブな)思い出だけだ。これこそが本当の豊かさであり、あなたとずっと一緒にいてくれるもの、あなたに力をあたえてくれるもの、あなたの道を照らしてくれるものだ。
愛とは何千マイルも超えて旅をする。人生には限界はない。行きたいところに行きなさい。望むところまで高峰を登りなさい。
全てはあなたの心の中にある、全てはあなたの手の中にあるのだから世の中で、一番犠牲を払うことになる。
「ベッド」は、何か知っているかい?シックベッド(病床)だよ。あなたのために、ドライバーを誰か雇うこともできる。お金を作ってもらうことも出来る。だけれど、
あなたの代わりに病気になってくれる人は見つけることは出来ない。
物質的な物はなくなっても、また見つけられる。しかし一つだけ、なくなってしまったら再度見つけられない物がある。
人生だよ。命だよ。
手術室に入る時、その病人は、まだ読み終えてない本が1冊あったことに気付くんだ。
「健康な生活を送る本」
あなたの人生がどのようなステージにあったとしても、誰もがいつか、人生の幕を閉じる日がやってくる。
あなたの家族のために愛情を大切にしてください。あなたのパートーナーのためにあなたの友人のために。
そして自分を丁寧に扱ってあげてください。
他の人を大切にしてください。


これは実際にジョブズが残した言葉ではないという説もあり、真偽のほどはわからない。
でも、誰が残した言葉でも、いいじゃないか。僕はこの提言のもつ重要性を理解できたつもりでいる。
「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と毎朝自分に問うとしたら。
あなたなら週に何回、イエスとうなずけるだろうか?

自著、「幸せの確率」はアーリーリタイア希望者のみならず、ワークライフバランスに悩む、あるいは興味がある人に向けて書いたつもりだ。
ぜひ一度手に取って頂ければと思っている。




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牛肉の赤ワイン煮込み、温野菜添え、他。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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