今の若者は結婚するにも車を買うにも「年収500万円はないと」と考えているらしい。


今日はSMBCが定期的に行っている意識調査「20代の金銭感覚についての意識調査」について書く。
https://www.smbc-cf.com/news/news_20220113_1005.html

「半数以上がが●●しようと思えるシリーズでは、
・ 20代の半数以上が結婚しようと思えるのは「年収500万円」
・ 20代の半数以上が自家用車を購入しようと思えるのは「年収500万円」
とのこと。
結婚と自家用車が500万円と同額であった。

ちなみに現在、日本での1世帯当たりの平均年収は560万円。中央値だと442万円で最頻値は350万円。
https://www.sekkachi.com/entry-reiwa_income/
個人ではなく世帯当たりだから、親子で同居している場合などはかなり高く算出されるが、それでもこの辺りだ。
つまり多くの20代の若者は、
・ 自分は近い将来、稼げる人間になる
と自信をもっているか、あるいは、
・ かなりの年まで、あるいは一生結婚しなくていいし、車もいらない
と悲観していることになる。
恐らくは後者のほうが多いのではなかろうか?

この調査が始まった2014年の報告をみると、結婚も車の購入もともに400万円。
https://www.smbc-cf.com/news/news_20141210_827.html
となるとこの8年でハードルは高くなった、つまり多くの若者がそれらのイベントに対して消極的になったとの傾向がうかがえる。

僕は1968年生まれで、若い頃、つまり1990年当りは車をもつことが最優先事項だった。多くの若者にとって車は背伸びをしてでも手に入れたいアイテムだったように思える。
どうやら最近の若者にとって車はそれほど重要ではないようで、それは今回の調査だけでなく、様々な報告に見て取れる。
僕はそれを基本的にはいいことだと思っている。確かに車には大きな魅力があるが、駐車場代などの維持費も考え合わせればそうコスパのいい買い物ではない。
車より人生の質を高める買い物はいくらでもあるはずだ。

でも結婚に対しては逆の感情が湧く。なぜ結婚に500万円もの年収が必要なのか?
昔は「一人口は食えぬが二人口は食える」と言った。これは生活するには世帯をもったほうが経済的という意味。
それはそうだろう。色々なものを共有できるし、見栄支出も減らしやすい。若い頃に共にある程度の貧乏生活を共有することは、その後長く続く結婚生活を考えると、あながち悪い経験ではない気もする。
もし最近の若者が、「結婚というのは経済的に豊かになってからするもの」と身構えているようなら残念だ。
結婚にはリスクもある。しかし昨今の情報過多により、リスクに対する警戒が強くなりすぎている傾向はないだろうか?
もちろんさほど結婚に興味がない人に無理に勧めるつもりはないが、人生、時には行き当たりばったりな決断もあってもいいんじゃない? ある程度の野蛮さは人生を切り開く上で時には不可欠なんだけどな、と46歳で突如アーリーリタイアしちゃった医師は考えている。



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チェリーのババロア。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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