14歳の女子中学生。学級委員長、生徒会役員を務め、成績もオール5以外取ったことがなく、塾もトップのクラスです。ほめられるとうれしいし、そんな私が私の誇りでした。
しかし、2年の2学期から生活がルーズになっています。夜10時には就寝し、4時半に起きて勉強していたのに、徹夜してしまい、朝は二度寝どころではない状態。テストの点は下がってきています。テレビを見たり、音楽・ラジオを聴いたりと「ながら勉強」が多くなってきました。親にムカついて反抗してしまうことも増え、「何とかしなければ」と焦っています。
頭ではわかっていたも体が動かないのです。やらなければならないことを口に出すなどしていますが、効果はありません。昼寝をしてしまうと起きた時にすごく後悔します。
アドバイスやお叱りをいただけると幸いです。
2年の1学期まで、まわりとあなたの理想は一致していた。2学期になって、それでいいのか、と疑問が湧いた。それは、これまでの自分への犯行でもあり、10代のあなたの「目ざめ」でもある。中学2年生。14歳。視界が一気に広がる。この世にこんなものがあったのか。次々に気が向き、目ざめている時間が延びていく。徹夜、二度寝、寝坊。あなただけでない。おおぜいの10代が通った道だ。
これまでの自分と、反抗する自分。ふたりを結びあわせ、より高みにひきあげる、3番目の自分。焦ることはない。気づけばきっとそうなっている。この相談自体、あたらしあなたへの、ささやかなはしご段のひとつにちがいない。
ひとつだけ。「ながら」はもったいない。10代まっただなかのあなたは、世界最高のスポンジだ。本、映画、音楽、アート。あらゆるもののエッセンスを、誰よりもひとつの光に混じりけなく向きあう。かけがえのない14歳のいまを、みずからのセンスで守る。
「やらなければならない」より「やりたい」リストをいつも、熱い胸のうちに。10代の一瞬は、ほかのどんな1年より長く、苛烈なまでに短いのだから。
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。