幸福の要素を箇条書きにしてみました!~“世界の学者が語る幸福”続き。


“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。


今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。
()内は内山のコメント。

・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。

(気をつけよっ 笑)

・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次なのだ。

・楽しいふりをしなさい。にこやかに見えるように表情をコントロールしていると、人は実際に気分が良くなる。あたかも、ポジティブな自尊心を感じていて、楽観的で、社交的であるかのように話してみよう。感情はこうした努力をしているうちに、湧いてくるものなのだ。

・永続的に幸福になるには、毎日の努力を要する変化が必要である。目標に全力で取り組む、考えすぎない、人間関係に投資する、許すことができるようになる、体を使う、心に気を掛ける、親切な行為を実践する、人生の喜びを満喫する、自分がいかに恵まれているかを考える。

・私たちは通常、触れること、見ること、味を感じることなど、末梢神経系の刺激によって喜びを得ている。そのような喜びは、慣れ(短期的な限界収穫逓減)と順応(長期的な限界収穫逓減)の過程で深刻な限界を迎える。

(ちょっと考えればこの通りだとわかりそうなものだが、多くの人が気付こうとしないポイントだ)

・微笑んでみよう! 笑ってみよう! でも、泣きたい時には泣こう――それは、苦しみを和らげてくれる。自分の周りにある美しいものに目を配り、耳を澄まそう。美を探し求めよう。鳥のさえずりを聞いたり、鳥の群れを見たり、(中略)雲、日の出や夕日をじっと眺めたりすることから大きな幸福を得ることができる。(中略)音楽を聴こう。歌うことができようとできまいと、歌おう。

・より活動的でいつも忙しくしていなさい。幸福な人は何歳であろうと、人生により多くを注ぐために、より多くを得る。彼らは積極的に関わる。「使わなければ失う」が彼らのモットーである。

・意義のある仕事をして生産的でいなさい。幸福な人は「仕事の名声」や「仕事からの収入」よりも「仕事の意義」を重視する。彼らは楽しいと思うことをし、自分のすることを楽しんでいる。

(一見するとアーリーリタイアと矛盾しそうだが、そうではない。自分が楽しめる活動が収入に結びつきにくいのなら、やはり経済的独立を果たすしかないからだ)

・親密な人間関係が最も大事である。研究によれば、親密で愛情のあふれる関係、親密な友情関係、あるいは家族の強い絆ほど幸福に強い影響を与えるものはないことが明らかになっている。

・幸福の価値を評価しなさい。幸福な人は幸福を大事にする。彼らは幸福が寿命を延ばし、人生に活気を与えることをよく理解している。

・老化に伴い健康を害したり、記憶障害を起こしたり、最愛の人を失ったりして幸福度が下がると思うかもしれない。研究によれば実際は、高齢者は平均的に若者よりも幸福であることが明らかになっている。これは、高齢化のパラドックスと呼ばれることがある。年齢や経験を重ねていくとともに知恵が身につき、状況に関係なく満足することができることを知るようになる。

(これに関しては違う論文でも、同じ結論が出ている。老いることは幸福につながるようだ。救いになるなあ)
              これ↓

・年齢と幸福に関する研究は60代と70代の人がより幸福であることをしばしば示している。その理由の一部は、感情をよりうまくコントロールできる能力を彼らが持っていることと関係している。

・既婚者にとって最も重要な幸福の要因は、結婚生活、愛情、子どもである。独身者にとって最も重要なのは、友人と個人の成長である。

(確かに、と納得)

・他者から高い評価を受けることを唯一の目標とする人生は、心身ともに疲れてむなしい。実際には、過度な集団社会と階級社会(例えば日本)のメンバーが驚くほどの低い幸福度水準を報告している。幸福になるためには、他者に決められた期待、ルールと基準を超える(時々の)機会が必要である。

(なるほど、特に我々日本人はもう少し破天荒でいいのね)

・多くの社会において、より賢くて正直だと主張する人は、そうでない人よりもしばしば大きな名声と物質的な報酬を得ている。(中略)正直にふるまうことができるように解放されると、偽りの生活をやめることができ、開放的で、正直な失敗者になることができる。

(正直さと幸福度との相関関係はこの本で知った)

・(子供をもつことの)幸福は、子供と共有する一連の楽しい瞬間ではない。幸福は、何歳であろうと、あなたの子どもが世界で本当に一人ぼっちであると感じる瞬間が絶対ないという、ある種の認識から生まれる静かな満足感である。

(反抗期の子供をもつ親としては、実に救いになる知見だ)

いずれも、本当にその通りだと思う。
大切なのは、愛情と自己実現。微笑みを絶やさず、楽観的であること。
ずるい真似をしてでも利益を得ようとしようとしたり、人と比較してやっかんだり、ましてや株価の動きに一喜一憂するなんて、本当に馬鹿馬鹿しい。
この本には、このような幸福の研究データがぎっちりとつまっている。お勧め。



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4年前、企画から参加したパーティー。コロナ騒動でおとなしくしてたけど、そろそろこういうの、していいのかな?

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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