生活に満足し感謝して活きているとしたら本当にその人は幸福なのである


昨日に続きメジャーリーガー大谷翔平の愛読書でもある、中村天風の著書「運命を拓く(講談社文庫)」の紹介。


今日は僕が好きな個所を少し長めに引用する。

p235~
三年四年経った人が私にお礼をいうとき、この人は、本当に私のいうことを聞いていたな、と私が思うようなお礼をいう人は、まあ十人に一人いるか、どうかである。
たいていの人は、
「(前略)尊いことを教えていただいたお陰で、この頃は、弱かった体も、すっかり丈夫になりまして、そうして、家中が皆丈夫になり、商売も繁盛いたしまして、もう、何という恵まれた幸せかと思って、明けても暮れても、先生に手を合わせて拝んでいるような始末でございます。ありがとうございました」という。
こういう、お礼をいわれると私は、
「この人、一体、どんな聞き方をしていたんだろう」と思う。
そういうお礼をいう人は、もし、それが逆になったら、きっと私を恨むだろう。三年四年来ていても、自分の努力が足りないために、一向に体も丈夫にならなければ、運命もあまり開けてこないと、
「何が天風や。何が心身統一法や。笑わせるぜ、べら棒め。受講料ただ取られたようなもんや……」
というだろう。
「ああ、よくわかってくれたねえ、ありがとう」
と私が言うのは、
「この頃はもう、先生のお話を聞いてから、どんな苦しいことがあっても、憂いことがあっても、それに負けなくなりました。そりゃ、まあ、時には病の出ることもあります。けれども、今までとは違います。病があれば、ああ、ありがたいなあ、自分の活き方が悪かったから、神がそれを教えるために与えて下さられたお慈悲だと、いつも先生がおっしゃっていらっしゃいましたが、私もそう思うようになりました。心が全然昔と違ってきまして、この頃では、憂いこと、苦しいこと、こっちから引き受けてする気が出てきてるんです。ありがとうございます」
と、こういわれると、その人を抱き締めたいような気持になる。それが本当の目的だからである。
普通の考え方だと、運命が悪かったり、あるいは健康が悪かったりすれば、その感覚的なことを意識が感ずるのに、不愉快を感じないはずはないじゃないか、という理屈が成り立つけれども、お互い天風会員は、その理由は成り立たせないのだよ。
「晴れてよし、曇りてもよし、富士の山」だもの。
(中略)
もう多くいうまでもなく、人間の思ったり、考えたりする思考が、良きにつれ、悪しきにつれ、深刻であればあるほど、その事柄を自分に引きつけるにふさわしい資格を、自分が作ってしまうのである。心が積極的であれば、積極的なものを引きつけるし、心が消極的であれば、消極的なものを引きつける。それにもかかわらず、凡人というものは、環境をやたらに呪い、運命をやたらに悲観することのみを人生の毎日にしている人が多くはないか。そういう人間は、たとえどんなに金が出来ようが、どんなに境遇がよくなろうが、どんなに自分が高まろうが本当の幸福は感じない。
本当の幸福とは、自分の心が感じている、平安の状態をいうのだ。いくら心身統一法を何十年やっても、幸福は向こうから飛び込んで来るのではない。自分の心が、幸福を呼ばなければ、幸福は来やしない。
だから、現在の生活の状態、境遇、環境、職業、何もかも一切のすべてを、心の底から本当に満足し、感謝して活きているとしたら、本当にその人は幸福なのである。


行動、思考を常に積極的(ポジティブ)に保ち、不遇であっても楽しんで生きていけるような人間になれというのが中村天風の教え。
そう考えると、確かに大谷翔平の言動は常に前向きであるようにみえる。
「なるほど、中村天風を読めば俺も大谷ばりに活躍できるのか」
と膝を打ったあなたは明らかに本記事を誤読しているので、ご注意を(笑)。



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山菜づくし。
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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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