いずれも、力強い言葉だ。“p14
私は「各国でもらう幸せのアドバイスをスーツケースに詰め込んで帰国しよう」と望んでいた。実際、旅した国々の大半では、幸せを感じる理由は同じだった。私のスーツケースは次第に「同じ理由」「同じいくつかの幸せの源」で一杯になっていった!
熱帯の猛暑の国でも、殺風景な寒冷地でも、おとなしい北国でも、躍動するラテンアメリカでも同様だった。幸せの源は、私が想像していたよりはるかに似通っていた。
いわく「思ったとおりに前進せよ」(オーストラリア、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、スイス、カナダ)
「人生でいちばん大切なのは自分自身だ。なぜなら、自分がうまくいっていれば、まわりの人たちもうまくいくからだ」(メキシコ、スウェーデン、スイス、デンマーク、コロンビア、ルクセンブルク、アイスランド、パナマ)
あるいは「人生は一度きりだから、うまく進んでいくようにすること」(オーストラリア、コスタリカ、メキシコ、カナダ、ルクセンブルク、ノルウェー)
または、「人生でいちばん大切なのは家族」(すべての国々)
幸せの源はどこの文化圏でも同じもののようだ。たとえばデンマーク人とオーストラリア人が互いにどれほど違っていても、文化はいくつかの点で交差して、それが幸せの源となる。“
日本にはこういうタイプの人は、あまりいないと思う。“p212
後でヘルベルトは私宛てに、自由を満喫している人たち、自分の好きなことをやっている人たちについての情報を送ってきた。
裁判官を退職後、冬季に他人のためにシャベルで雪かきしている人。ソフトウェアマネージャーとして成功した後、今は芝生を刈ったり、プールの管理人をしている人。以前は大学の教員だったけど今は何でも屋で、博士号よりマルチパン(ケーキの一種)のほうが尊敬されている人。“
そう言われると、悩む必要なんてまったくないように思えてくる。“p276
問題の解決法が見つからないなら、どうして悩んでいるんだい? 逆にもし解決法が見つかったなら、どこに問題があるんだい?“
これまた、確かに。“p305
ドイツ人に私が言いたいのはただ一言『リラックスしなよ!』だけだ。自分を笑うことを学ぼう。自分のことをあまり深刻に考えないことを学ぼう“
いいこと言うなあ。“p330
私たちは時には急いでいることもある。ちょっと立ち止まって、何が自分にとって重要かを熟考する時間がないこともある。だが今やっていることを中断して『ちょっと待て! 私は今、人生において重要でないことをいろいろやってるぞ』と考えれば、人生はきっと変化するだろう。
これは私自身が危機的な状況に陥った時に悟ったことだが、『ステータスから言えば重要だが、自分にとって本当に重要なことに割く時間が少なくなってしまうような仕事』は引き受けるべきでないのだ“
僕自身、アーリーリタイアをした目的は、自己実現と豊かな対人関係にある。“p335
私たちは常に二つの基本的欲求を満たす必要がある。一方の欲求、つまり相手は絆を求めてくる。そしてもう一方の欲求、つまり自分(私)は自立を求める。双方を満たせれば、人間は成長する。奇妙なことに、そうなった人間は幸せにもなるし、健康にもなる“
スポンサーリンク
内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。