今日は文豪、トルストイ(1828年 - 1910年)のあの名言。
“幸福な家庭の顔はお互い似かよっているが、 不幸な家庭の顔はどれもこれも違っている。”
有名なものなので知っている人が多いことと思う。幸せの本質を見事に表した名言で、なるほどと唸らされる。
でも冷静に考えると、ちょっと不思議な点も出てくる。
「不幸な家庭の顔が違っている」これに関しては異論はないだろう。
貧乏だから不幸。金持ちだけど病気がちだから不幸。健康だけど愛情を得られず不幸。不幸の有り様は十人十色だ。
でも、そういう幸福だってあってもいいのではないか?
愛情をえられないけど、健康だから幸福。病気だけど、金持ちだから幸福。貧乏だけど、モテるから幸福。
理屈をこねれば幸福だって多種多様のはずだ。
でも、そうはならない。
「幸福」と聞くと、人はつい愛情・健康・金銭いずれにもある程度恵まれた生活を想像してしまうようだ。
なぜだろう?
それは人が幸福を考える時、足し算ではなく引き算である傾向があるからだと思う。
ハンサム→2点加点 健康→1点加点 株で資産倍増→5点加点
とはならない。
その反対で大きなマイナス、つまり引き算されるような欠点のない人生がイメージされるから、「幸福な家庭の顔はお互い似通っている」ということになるのだろう。
僕らには大きなプラスよりも、マイナスがなく、バランスのいい状態を好むという習性があるようだ。
幸福学の研究で、お金は快楽に使うよりも、悲しみを減らすことに使った方が幸せにつながることがわかっており、やはり似た印象を受ける。
アリストテレスは言った。
「賢者は快楽を求めず、苦痛なきを求める」
なあんだ、古代ギリシャの時代からわかってたんだ、と拍子抜けしたところで、今日の記事はお終い。
ランキングに参加してます。ぜひ一票を。
更新の励みになります!
↓
にほんブログ村
残り物整理って豪華に見えますよね。白ワインと。
お料理に興味のある方はこちらの記事をご参照ください。