「集中力とは鈍感であること」って、気づいてました?~ 「出口版 学問のすすめ」より


出口治明著「出口版 学問のすすめ」の紹介。今日が最終回。
池谷裕二氏との対談部分から「集中力について」の部分を引用する。

出口
集中力とはそもそも何でしょうか。

池谷
集中力の正体は、意外に思われるかもしれませんが、鈍感であることです。
日常生活では、物音がしたり、話し声が聞こえたり、スマホの画面が目に入ったりしますね。こういう、集中力をそぐものをディストラクターといいますが、それを無視する力が集中力です。野生動物なら、身を守るため、エサをとるために、ディストラクターに敏感に反応しないといけません。自分の命を狙う肉食動物の気配を無視して、目の前の草に夢中になっていてはマズいわけです。
ところが、人間の社会では、これとは正反対のことを要求されています。「目の前の仕事に集中しなさい!」とね。

(中略)

出口
「集中力」というと、得意な才能のようにも感じられますが、「鈍感障害」という表現もできますね。

なるほど、集中力とは動物の視点に立てば「鈍感障害」に他ならないのか、と膝を打った。
僕らは集中力が高い人をうらやましく思いがちだが、考えてみればそういう人は事故を起こしたり、そこまでいかなくても乗り物で乗り過ごしたりすることが多い可能性がある。
何かを達成するには「鈍感障害」が有効だが、日々をそつなく過ごすには集中力不足で悩むくらいのほうが適しているのかもしれない。

最後におまけ。
出口治明とはどんな人物なのか? 本書から抜粋して紹介する。

「僕のような突出したところがない人間は、将来、何を目指せばいいのだろう。得意なことがある人は、それが活かせる道を選ぶだろうけど、なんの取り柄もない僕はどうしたらいいのだろう――」
そこで“最もツブシが効くところ”ということで法学部を選びました。さらに親が「お金はあらへんで」というので、「じゃあいちばん近くの国立大学の法学部にいこう」と考えました。

へええ、立派な人なのに、若い頃は冴えないかったんだなあ。それにしてもツブシが効くという理由で選んだ近くの大学ってどこだろう? と巻末の著者略歴をみてみると……。
京都大学とのこと。

ヤな奴……。
そんな書き方をしたら反感を買うってわからないのは、あまりに鈍感障害が過ぎますぜ(笑)。





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ロシア料理。料理に罪はないということで…。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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