新型コロナ。新しい「会食」様式について考える。

昨日のブログで新しい「飲食」様式を考えていく必要があると書いた。今日のそれをテーマに書いてみる。

6月19日からすべての業界に対する休業要請が解かれた。今後自粛意識が減るにつれ、「接待を伴う飲食店」、「ホストクラブ」、「会食」からのクラスターが続出すると考えて間違いない。
今日は僕から、新しい生活様式ならぬ新しい「飲食」様式を提言したい。

フェイスシールドをしながらの飲食?
客と客の間にアクリル板を設置?
静かに飲食を楽しみ、その後マスクをしてから会話?
いくつか提言されているが、どれも実現困難と言わざるをえない。

ホステスがマスクをし、1メートル以上のソーシャル・ディスタンスを保つキャバクラに誰が行くだろう?
宴会でアクリル板を設置すれば、安心感と聞こえづらさからよけい声が大きくなりそうだ(アクリル板は飛沫は止めても、エアロゾルは防げない)。

そこはあきらめて、もっと気持ちよく飲もうではないか。もちろん節度も大切だが、ある程度の楽しみがなければ長期戦は戦えない。
そこで僕からの提言。
「夜の会食・宴会」は月に2度まで、というスローガンはどうだろう?

会食と会食の間に2週間程度おくよう、ひとりひとりが心がけるのだ。
もしウイルスに感染したとしても、人にうつすのは感染後4~15日後にほぼ限られるから、その期間おとなしくしていれば、周囲にうつす可能性はほとんどない。万が一自分が感染していたらとの発想の元、もっとも危険な期間には新たな感染を生みやすい「夜の会食」を避けるという方策だ。

月に2回では経済が回らないだろうか? 僕はそうは思わない。
今でも多くの人、特に社会的地位の高い人が、要請された以上の自粛生活を続けている。もちろん健康被害を恐れてのこともあるだろうが、僕が見聞きした限りでは多くの人が「世間体」や、万が一の場合に受ける「社会的制裁」を気にしているようにみえる。
この層が「月に2回ならOK」とお墨付きをもらえれば、経済効果は実に大きい。馴染みの店で大いに遊び、「釣りはいらない」と大盤振る舞いをすることだろう。
不興を買うことを承知であえて言うが、若者や、失うものが少ない人ばかりが街に出ても経済的意義は少ない。経済を回すためには、「単価の高い客層」にも何とか街に出て散在してもらう必要がある。

ちなみに勤め人のランチはここに含めない。宴会とは違って短時間だから、大声を出さないようにだけ気を付ければさほど感染力は強くないはずだ。
新型コロナウイルスが感染するにはある程度のウイルス暴露を必要とするから、この程度の対策で、効率的に拡散を阻止できる可能性が高い。

「今月はまだ1回目? それとも2回目ですか?」
こんな挨拶が宴会での決まり文句になれば、コロナとの共存はずっと容易になるのではなかろうか。

もちろんこれで完全に抑え込めるわけではない。
しかし、専門家会議が唱える、
「屋外空間で気持ちよく」
「対面ではなく、横並びで座ろう」
「料理に集中、おしゃべりは控えめに」
といった「ほぼ実現不可能」な対策より、よほど現実に即しているのではなかろうか。

専門家会議ももっと実効性のある発案をすればいいのに、と少し不満に思っている。



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手作りベルギー・ワッフル。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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