人は人。操縦しようとしてはいけない。


今回紹介するのは小池龍之介著「苦しまない練習(小学館)」。


一時期、かなりテレビで露出もしたので、ご存知の方も多いと思うが、人物像をウィキペディアから引用する。

大阪府生まれ。東京大学教養学部卒業。大学ではドイツ地域文化研究分科で西洋哲学を専攻。
その後、浄土真宗本願寺派教師課程で教師資格を取得。僧侶派遣アルバイトなどを経て、実父・小池法雄が住職を務める山口市の浄土真宗本願寺派正現寺副住職を務めていた。
2010年に父の後任の住職に就職するため、住職申請を行ったが、本願寺派の教義に反した活動・出版をしたとして、不許可処分を受ける。そこで、宗派離脱の通知を行ったところ、2011年1月7日付で、月読寺の運営が、宗教法人浄土真宗本願寺派僧侶規程第12条の2に当たるとされ、破門処分を受け僧籍削除となる。
同年、山口県知事から単立宗教法人化の規則変更の認証を受け宗派離脱した正現寺の第22代住職並びに同寺を運営する宗教法人の代表役員に就任。
2003年にウェブサイト『家出空間』および寺院とカフェを融合させた『iede cafe』を立ち上げる。現在では一般向けの坐禅指導のほか、執筆活動も積極的に展開している。


なんとも異色の経歴だ。そして個人的には、これを読んだだけで本願寺とやらが嫌いになる。
そして紹介はこう続く。

2018年秋頃から「数年後に解脱する」「解脱寸前」と公言する様になり、寺を出て路上生活をしながらの瞑想修行を志すが、2019年3月に挫折、「修行者が陥りがちな魔境の状態になり、もうすぐ解脱出来るという妄想に支配されていた」と懺悔の弁を述べた。今後は還俗し、瞑想指導者としての立場も離れることを表明した。

解脱断念は残念だが、本当に正直な人なんだな、とかえって尊敬の念を強めている。

著書としては、大ベストセラーになった「考えない練習」が有名だが、個人的にはその後に出たこちら、「苦しまない練習」のほうが気に入っている。
今日は第1章、「人づきあいを整え直す」から抜粋。p39~

“知り合ったばかりの仕事上の知人、友人や、知り合って間もない恋人に対して優しくすることは簡単で、誰にだってできます。ところが最大の問題は、だんだん親しくなってくるにつれて無意識的に「所有欲」がこびりついてきて、相手への要求が強まってゆくことです。「もっと尊重してほしい」「この期日までに返事してほしい」「この依頼を引き受けてくれて当たり前だよね」と。その勝手な期待が裏切られるたびに私たちは勝手に傷つき、苦しみます。
(中略)
「所有しない」というのは、「捨てる」ということではありません。他者を自分のものとして操縦しようとせず、お金にも、物にも、人間にも執着しない、ということなのです。“

出家するのでもなければ、捨て去る必要はない。
ただ少しずつ執着心を手放すことによって、僕らはずっとリラックスして日々を過ごせるようになるはずだ。

自著、「4週間で幸せになる方法」では、幸福学やポジティブ心理学を元にしながら、このような仏教的エッセンスを加えることによって、より深い幸福感を得られるように工夫している。もし興味が湧くようなら、手に取ってみてもらいたい。

次回も「苦しまない練習」の紹介を続ける。




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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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