「4週間で幸せになる方法」という本を出しているためもあり、本ブログでも時々、いわゆる「幸福本」を紹介している。
今回紹介するのはブレット・ブルーメンソール著「1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣(ディスカバー・トゥウェンティーワン)」だ。
リンク
1週間に1つで52記事なら、さしずめ「1年で幸せになる方法」ということになる。
このタイトルに対して僕がまず感じたのは、「それは長すぎるよ」という不満。
現在50過ぎである僕自身は、自分があと何年生きられるかわからないと思っている。人生100年時代らしいが、父が亡くなった80歳手前くらいで往生する可能性も大いにあるし、当たり前だが、そこまでだって生きていられる保証もどこにもない。
若い人ならどうか?
確かに残りの人生は長いが、その代わり若者にとって1年という期間はとても長い。年とともに月日が流れるのが早まるのは、皆さんも知っての通り。
若者に「1年後には幸せになっているよ」と言ったって、「そんな先の話では・・・」と鼻白むのが普通ではないだろうか?
内容はいわゆる「ポジティブ心理学」で、特に独自性はない。
なんだかケチをつけてばかりだが、もちろん内容が悪いわけではない。素晴らしい記事がいくつもある。
「毎日できるだけたくさん笑う」
「小さなことに感謝する」
「物より経験にお金をかける」
「スクリーンタイムを減らす」
「新しい経験に『イエス』と言う」
これらは自著”4週間で幸せになる方法 Twenty-eight tips to create joyful life”でも紹介している、幸福になるための簡単、かつ重要な課題だ。
しかし正直に言って、この本にはあまりに押しつけがましく感じられる課題もある。以下、カッコ内は僕の心の声。
「旅に出る」(出られる人ばかりじゃないって)
「声を上げて自分を表現する」(人によってはストレスにしかならない)
「生涯、学び続ける」(大きなお世話)
「体に良い油をとる」(こういうことにはあまり神経質にならないほうが)
「世間話をやめる」(たわいもない話から共感が生まれることもあるのに・・・)
「手を伸ばして誰かに触れる」(おいおい、下手すりゃ捕まるって・・・)
良くも悪くもアメリカ人らしい内容になっていて、日本人にはちょっと受け入れにくいアドバイスも多いというのが僕の感想だ。
これに比べると自著は、もちろんポジティブ心理学的な内容も多いが、仏教的な知見も取り入れ、「読者にやさしい」内容になっていると自負している。
そして自著では1年ではなく、4週間で幸せになれる!(ハ・ハ・ハ)
この本の著者はアメリカのベストセラー作家とのこと。日本語にも翻訳されているくらいだから、この本もきっと高評価なのだろう。
amazonでは、と覗いてみると、なるほど高低で評価がわれている。
……だろうね。
誰のためにもならないので、あまりネガティブな記事を書きたくはないのだが、毎回、褒めてばかりいるのも単調だ。個人的にこの本がどうも好きになれない理由を、明日書いてみようと思う。
リンク
ランキングに参加してます。ぜひ一票を。
更新の励みになります!
↓
にほんブログ村