金だの美醜だの、社会的地位などというものがはたす役割は、人の幸福度のうち10%、遺伝分を除外して計算しても20%にしかすぎない。“おそらく、もっとも意外に思われるであろう結論をこの円グラフは示しています。「裕福か、貧乏か」「健康か、病気がちか」「器量がいいか、人並みか、既婚者か、離婚経験者か」などの生活環境や状況による違いは、幸福度のわずか10%しか占めないということを。(中略)
この結論にはしっかりとした科学的根拠があります。とてもよく知られた研究結果ですが、「年収1000万ドル以上のとりわけ裕福なアメリカ人の幸福度は、彼らが雇っている労働者の幸福度と比べて、やや上にすぎなかった」ということが報告されています。“
p35~
“遺伝子や、生活環境のほかに、重要なものが一つ残っています。それは私たちの「行動」です。つまり、幸福になるための最大の鍵は、遺伝子の性質を変えること(不可能ですが)にあるのではなく、「環境を変えること」(つまり、富や魅力、もっといい同僚を求めること)にあるのではなく、「私たちの日々の意図的な行動」にあるのです。それを頭に入れると、あの円グラフが表しているのは、幸福度を高めるために、40%は私たちがコントロールできるということです。その40%とは、日常生活での行動や考え方を通じて幸福度を高める余地やチャンスがたくさんあるという意味でもあるのです。
これはじつに素晴らしい情報です。つまり、とても幸せにしている人々が自然にどんな行動をとり、どんな考え方をしているかを注意深く調べれば、誰もがいまよりずっと幸せになれるのです。“
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。