自分の心なんて弱くて脆くて全然大したことはない


「4週間で幸せになる方法」という本を出している関係上、本ブログではときおり幸福に関係しそうな本を紹介している。
今日はスリランカ上座仏教長老、アルボムッレ・スマナサーラ氏の著書を紹介する。タイトルは「心は病気(サンガ)」。


なぜ心は病気か?
本書で述べられていることは、「エゴが支配しているから」ということ。
その病気を治すにはどうしたらいいか。
「自我を捨てればいい」となる。

p67
“自我を捨てるということは、「自分の心は、弱くて脆くて大したことないものだ。どうでもよくてくだらない心だから、誰のものでもべつに同じだ」という事実を認識することです。”

素晴らしい教えだと思うし、そういう境地に憧れはあるが、もちろん簡単ではない。
達成したいと思ったら禁欲的な生活を送りながら、瞑想に励み、心底から「欲なんて馬鹿らしい。自我なんてどうでもいい」ということを感覚的に理解しならなければならないだろうからだ。
毎日僕が座部に坐りその域に近づいているかというと……心もとない。はなはだ心もとない。

そんな中、なぜ僕が仏教の書を好むかと言えば、たとえ悟りの域に達しなくても多くの気づきを得られるから。
この本のなかにも傍線を引いたところがいくつもある。

p46
“このように、精神的な病気というのはぜんぶ、現実をごまかして自分を守るために、心がつくるカラクリだと思って間違いありません。”

医師として言わせてもらえば、これはやはり言い過ぎで、すべての精神疾患がそうだということは絶対にない。
ただし、言いたいことはわかる。
「ぜんぶ」ではなく、「そういうケースも多い」と勝手に文章を変えて読めば、大いに納得できる。
僕らは自我意識によって過剰なまでに自分自身を守ろうとしていて、潜在意識の中で(つまり自分では気づかぬまま)あらゆる手段を用いて、それが否定されるのを防ごうとする。
このあたりは、一時期流行ったアドラー心理学にもつながりそうだ。

あすも本書から、好きな個所を引用したい。



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手前味噌ですが、最速で幸せになるにはやはり本書かと。



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ポークのビール煮。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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