どうすれば怒らずにすむのか。“怒るのは簡単ですが、怒りっぱなしの人生はとても暗くて苦しいものです。楽しく気楽に幸せで生きていたいという夢を持ちつつも、それが一向にかなわないのは「ポストが赤いのにも腹が立つ」といった調子で、人生が怒り漬けになっているからです。
幸福の仇敵である怒りについて、これから学んでみましょう。“
あっ、そうか、怒らなきゃいいのか、と膝を打って、その通りできる人はまずいないと思う。“感情というものは、外部から大きな影響を受けますが、それもこれもひっくるめて、やはり根本においては個人しだいです。「怒るのも、愛情をつくるのも、その個人の勝手である」ということを、まず理解してください。怒るのは誰のせいでもありません。「怒るのは私のせい」なのです。
逆に言えば、我々にはわずかな見込みというか、光があるのです。
それは「自分を直せば、怒りの感情を完璧に追っ払ってしまい、愛情の感情、あるいは幸福の感情だけで生きていられる。その可能性が十分ある」ということです。人間として生まれてきたからには、そのような本物の幸福を目指すべきだ、というのが仏教の考えです。“
“「私は正しい、とは言えない。私は不完全だ。間違いだらけだ」ということが心に入ってしまうと、もうその人は二度と怒りません。”
“どんな怒りでも、正当化することはできません。我々はよく「怒るのは当たり前だ」などと言いますが、まったく当たり前ではないのです。”
“怒りが生まれたら、「あっ、怒りだ。怒りだ。これは怒りの感情だ」とすぐ自分を観てください。怒りそのものを観察し、勉強してみてください。「今この瞬間、私は気持ちが悪い。これは怒りの感情だ。ということは今、私は怒っているんだ」と、外に向いている自分の目を、すぐに内に向けてください。”
“「たとえ泥棒が来て、私をノコギリでバラバラに切っても、私は怒らない。怒ったら私の負けだ」”
“怒りのことを「汚いゴミだ」「間違いの塊だ」と思ってください。怒りに対して、恥ずかしがってください。それくらいしないと、怒りというものは消えないのです。”
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。