今日は日常の一コマ。
3人の息子たちが犯した「勘違い」について。
先週末、高校1年生の長男が真顔で聞いてきた。
「父さん、パパ活って知ってる?」
唐突な質問に少し身構えながら、
「うん、詳しくはないけどね」
と答えた後、「なんでまた?」と質問で返した。
「you tube で見たんだ。街を歩いている女子高生にユーチューバーがインタビューして、『パパ活』してる?って聞くの。みんな最初は『してない』って否定するんだけど、スケジュール帳を開かれたりして、最後はしてることがばれちゃうんだよね」
パパ活なるものが都会で多いことは僕も知っている。しかし、そうそう皆がしているとは思えない。
「それは編集をして、パパ活をしてる子のところだけをアップしているんじゃない?」
と異を唱えると、長男は、
「もちろん多少はそれもあるだろうけど、あんまり多いんでびっくりして」
と首を振る。
この話、いったいどこに向かうんだ?
意図を図りかねていたところ、長男から次の一言が。
「世の中、お父さんがいなくなっちゃった人って多いんだね」
うーん、そういうことじゃないんだよな。
「パパ活っていうのは、お父さん代わりを探す活動じゃないと思うよ」
と正すと、長男は「もちろん」と笑ってから続けた。
「いなくなったお父さんを探し出すのをパパ活っていうんでしょ?」
なんだ、そりゃ? 世の女子高生は私立探偵か? 安楽椅子でパイプをくゆらせてワトソン君を小馬鹿にするのか?
「中には休みのたびにパパ活をしているって子もいたから、よほどお父さんに会いたいんだろうなって思って」
パパをたずねて三千里、ってか?


人というのは時折、とんでもない勘違いをする。
目の前にある事象と記憶とを結びつけ「短絡」することは脳の進化でありメリットも多いのだが、同時にこういう間違いも起こる。
特に子供の勘違いはぶっ飛んでいて、おもしろいし微笑ましい。
生意気な発言も多い長男だが、こういう時はまだまだ子供なんだなあ、と思う。
小6の次男は我が家一の読書家。
先日も最近読んだ本からのものらしい知識をひけらかしてきた。
「父さん、エネルギーってどう表されるかわかる?」
子供にとっては目新しい発見だったのだろうが、高校時代、得意科目が数学と物理のみだった父をなめてもらっては困る。
「知ってるよ、質量×光の速度の2乗だろう?」
と自信満々で答えると、次男は首を傾げ、曖昧に返事を返してきた。
「うーん、そういうことじゃなくて、単位が何かって問題」
「単位ならジュールだなあ」
「それじゃなくて・・・」
口ごもるところをみると、次男は知識を咀嚼して自分のものにはしたわけではないらしい。
さらに質問を重ねても次男を混乱させるばかりなので、
「よくわからないから答えを教えて」
と促すと、次男は満面の笑みで言うのだった。
「エネルギーは平方センチメートルで表されるんだよ」
エネルギーの単位が平方センチメートル? そんなわけないじゃん!
いったいどういう勘違い・・・と考えたら、すぐわかった。
「君が見たのはきっとE=mc2だな。それはさっき父さんが言った質量×光の速度の2乗のことなんだ。平方センチメートルはcm2で、ちょっとだけ違うね」
「なんか変だと思ったんだ」
とさかんに頭を掻く次男。
大丈夫? 本当に違い、わかってる?
小4の三男はテレビのニュースから。
ラグビー元日本代表の福岡選手が「3歳からピアノを習っている」というのを聞いて、
「信じられない!」
と絶叫。
「別に不思議じゃないよ。君だって小さい頃からバイオリンを習ってるじゃん」
と指摘すると、「そうじゃなくて」と首を振る。
「ああ、そうか。ラグビー選手なのにピアノも習ってるってことに驚いたのね」
3男は「違う、違う」と再度首を横に振り、真剣な表情で言うのだった。
「福岡選手はピアノを3歳から習ってたんでしょ。大人に教えられる、その3歳の子がすごいって思って」
いやいや、「3歳から」って、そういうことじゃないのよ。ていうか、わけないじゃん。
大人の勘違いは、その人の内心が透けて見えてしまったり、諍いを引き起こしたりで、愉快な展開を呼ぶことは少ない。
それと比べると、子供の勘違いはなごめていいなあ。

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