正直者になろう


自著「4週間で幸せになる方法―Twenty-eight tips to create joyful life」では、幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で、比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介している。


毎日ひとつずつ課題をこなしていけば、4週間後には今よりずっと幸せになっている……はずだ。
今日はお気に入り記事のひとつを抜粋して紹介したい。

6日目 正直者になろう
人は1日に少なくとも2つから5つの嘘をつくとされている。
それはあながち悪いことばかりではない。嘘も方便、ということわざもある通り、嘘は時に日常の刺々しさを和らげ、平和に過ごす助けになってくれる。
しかし研究によると、自分のことを正直だと考えている人は、そうでない人と比べ、多くの名声や報酬を得る傾向があることがわかっている。もちろん程度問題だろうが、正直であることは僕らの生活を実りあるものにしてくれるようだ。
なのに、なぜ人は正直になりきれないのか?
言うまでもなく、その理由は失敗を認める時に味わう苦痛にある。そんな思いをするくらいなら、多少不誠実であっても失敗を隠し通したほうが、周囲からの評価を保ちながら、心地よく日々を送れるはず、と僕らは考えてしまいがちだ。
しかし、もしその意見に深くうなずくのなら、あなたは真実を揉み消すことによるストレスを過小評価していると言わざるをえない。多くの人がそのような行いによってうつ状態になることが、そして逆に、もっと正直に失敗を認めていいのだと知ることによって、大いなる自由や解放感を感じることがわかっている。
さらに、失敗にペナルティを与えるのではなく、そこから学ぶことを推奨している組織は、失敗に不寛容な組織よりも成功しており、労働者の幸福度も高い。失敗をオープンにすることは、個人のみならず、組織や社会にとっても、とても有意義なことなのだ。
(中略)
そして自分に正直であることは、「人目を気にしない」ということにもつながる。他人からの評価に神経を尖らせ続けていれば、自分の気持ちに正直な行動などできるわけがない。
実は研究で、あまり人目を気にしない人の方が、幸せになるチャンスが多いことがわかっている。
とかく僕ら日本人は調和を好む。常識を重んじ、ルールに従うことによって、争いを起こさないように生活することを是としてきた。日本が経済的発展を遂げたのは、このような国民性に負うところも大きいだろう。
しかし、それが個々人の幸福度を押し下げているのだとしたら、看過するわけにはいかない。
自分が透明人間になったと想像してみよう。
あなたの行動は、誰からも評価をされないどころか、生涯、知られることさえない。だからあなたはそれを、恥ずかしく思う必要はないし、逆にみせびらかすこともできないとする。
その時、あなたがしたいことは何だろう?
そういうふうに考えれば、心が本当に求めているものが浮かび上がってくるはずだし、それは人からの評価を前提に選んでいる活動よりも、ずっと胸躍るものであるはずだ。
西洋のことわざに、このようなものがある。
「1日だけ幸せでいたいなら、床屋にいけ。1週間だけ幸せでいたいなら、車を買え。1ヶ月だけ幸せでいたいなら、結婚をしろ。1年だけ幸せでいたいなら、家を買え。しかし生涯幸せでいたいのなら、正直でいることだ」
多くの道徳的な行動が幸福に結びつくことが、近年、諸調査によって明らかにされている。
今日は正直に、そして、できればあまり人目を気にせずに過ごしてほしい。
隠したり、取り繕おうとしたりしないことによって、1日はより心豊かなものになることだろう。




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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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