藁人形論法「相手の主張を単純化したり、極端にするような操作をし、その歪めた主張に反論すること」


何が真実かという問題はとても複雑かつ深く、簡単に語れるものではない。
しかしもしある程度世界を正確に把握したいと考えるのなら、認知バイアスは抑えておく必要がありそうだ。
認知バイアスとは偏見や先入観、固執断定や歪んだデータ、一方的な思い込みや誤解などを指す。
そこで今週は「認知バイアス事典(フォレスト出版)」からいくつか、代表的なものを紹介したい。


初回の今日は、藁人形論法。

妻:もういい加減、タバコをやめてよ!子供が副流煙を吸うかもしれないんだから。お金ももったいないし。
夫:いいじゃないか。たいして贅沢してないんだし。小遣いの範囲で少しくらい嗜好品に金を使ったっていいだろ!お前が毎日飲んでるスタバのコーヒーもやめられるのか?

夫が論点のすり替えを行っていることに気づいただろうか? ここで妻は単に「健康上の理由と金銭面の問題があるので、タバコをやめてほしい」と主張しているだけなのに、夫は妻の主張を「嗜好品はすべてよくない」という主張に勝手にすり替え、タバコを吸うことを正当化している。
このように、発言者の主張を単純化したり、逆に極端なものに勝手に置き換え、その歪めた論点を非難することで、議論を有利に進めようとする論法のことを藁人形論法と呼ぶ。

個人的には橋下徹、辛坊治郎、三浦瑠麗といった論客がよく使う印象がある(そのうち2人はすっかりテレビで見なくなったが)。
これは冷静でさえあれば容易に反論できる。
本書から再度引用。

実際、よく話を聞いてみれば、相手の主張が自分の主張に対する正当な批判になっていないことはすぐにわかるだろう。
もし、相手が藁人形論法を用いた議論をしてきたら、相手に「そんなこと言ってないよ、論点がずれてるよ」と指摘して、議論を本題に戻せばいい。その指摘が遅れれば遅れるほど、議論は空回りしたまま進むことになるので注意してほしい。

とはいえ、うまく反論する自信がないという人は、ぜひテレビの討論番組を「藁人形論法」をチェックするつもりで見てみてほしい。
議論が白熱するとき、藁人形論法はかなりの頻度で使われるから、それを見抜く練習をすれば、実生活でも議論のすり替えによって不快な目にあうリスクが減ることだろう。
それに相手が親しい人なら「藁人形論法で逃げている」と教えてあげることは、その人のためにも大切だしね。

明日もこの本からの紹介を続ける。



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ロールキャベツとじゃがいものガレット。

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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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