そう、治った? って、ンナわけない!


今回紹介するのは御手洗端子著「ブータン、これでいいのだ(新潮社)」。


幸せの国として有名な、ブータン。著者はブータン政府初代首相フェローとして勤めたという経歴をもつ。
まずは読んでいて笑ってしまったエピソードをふたつ紹介する。

労働時間について、著者、GNH(国民総幸福量)コミッション長官、同僚のワンゲイの3人の会話。

p70~
“ワンゲイ 「でも長官、ちょっと働き過ぎじゃないかって、みんな言ってますよ」
長官 「え、本当? みんなってだれ?」
ワンゲイ 「みんなですよ。昨日もタンディンとナムゲイと昼飯食いながら、その話になったんですよ。GNHコミッションの長官なのに、本人が働き過ぎだよな、って」
長官 「そんなことないよ。毎週こうやってサッカーしてるし」
ワンゲイ 「いや、家族との時間が足りないってことですよ。いつも帰るの遅いし」
長官 「う~ん…、それはそうかもな。でも、今はそういう時期だと思ってる。仕事から学ぶことがとても多いんだ。いまは人生の中でも、働きどきの時期だって位置付けてるよ」
ワンゲイ 「大臣がそういうのならいいですけどね…でもみんな心配してますよ」
私 「長官、いつもどれぐらい働いているんですか?」
長官 「いや、日本人から見たらたいしたことないよ~、全然たいしたことない」(照れる)
私 「参考までに! だいたい、何時から何時ぐらいまで働いてるのですか?」
長官 「う~ん、9時から、19時半ぐらい。でも今は冬場だから、18時くらいかな(照)。日本人的には、どう?」
私 「……。全然ありだと思います」“

のどかでいいなあ。
次は著者が体調を崩し、病院に行ったときの医師との会話。

p88~
“医者 「う~ん、たしかにミキ、具合悪そうだねぇ。今日来た患者さんの中で一番具合が悪そうだ」
私 「はい……」
医者 「ちょっと、しばらくここに横になっててくれる?」
私 「はい」
(10分経過)
医者 「どう? 治った!?」
私 ……。んなわけないっ!“

いいなあ。僕もブータンでなら医者として復帰してもいいかも。
でも、医者がこれじゃあ患者さんはたまったもんじゃないね(笑)。

次回は幸福に関する、肝心な部分を紹介する。




ランキングに参加してます。ぜひ一票を。
更新の励みになります!
   ↓
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村



IMG_6690.jpg

スポンサーリンク

内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

自著の紹介

ツイッター(更新告知など)

ブログ・ランキング参加中

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

こちらは執筆・取材・講演依頼など業務連絡専用です。 記事に対するコメント・ご意見はX (旧ツイッター)でお願いします。 こちらに頂いても返答しかねますので、ご了承ください

全記事表示リンク

プライバシーポリシー

検索フォーム