ただでさえ割安なREITが需給で下押し。これはもう買わない手はないね。


REITについての続き。
前回は、そもそもREITを投資対象として考えていなかったこと、しかし投資口座内のキャッシュ比率が高すぎ、安全運転のつもりが逆にインフレに対し脆弱な内容になってしまっていたため、半ば消去法でREITに注目することになったという経緯を説明した。
僕の目に入ったのは、大和アセットマネジメントによるレターだ。
ポイントは、

• J-REIT市場は2020年12月以来の水準まで下落
• J-REITが保有する不動産の賃貸市況は良好。配当は成長続く
• 高い利回りと資産価値からみた割安感があり、J-REITの投資魅力は高まる

との3点。
さらに注目した個所を引用する。

J-REITの保有する不動産の賃貸市況が改善基調にあるなかでの指数下落により、配当利回り(実績)は4%台後半まで上昇、利回り商品としての魅力が高まりました。資産価値からみたバリュエーションを判断する指標であるNAV倍率は、2024年1月末時点で0.88倍でした。2月22日時点のNAV倍率を簡易的に試算すると0.83倍と、過去平均の1.14倍を大きく下回るだけではなく、1倍を下回り、割安感が強く反発が期待される水準です。

NAV倍率とは株式におけるPBR(株価純資産倍率)と似た指標で、投資口価格(現在値)を投資証券一口あたりの純資産(NAV)で除して算出される。
NAV倍率が0.83倍ということは、REIT運用各社が所有している不動産の実質価格と比べ、REITの価格が2割近く割安であること意味するのだ。
つまりREITを(TOPIXや日経平均を買うのと同様に)東証REIT指数に連動する投資信託やETFで購入すれば、日本全国にちらばったマンション、店舗、倉庫など、つまり国内で徹底的に分散された賃貸物件を実際の価格より2割近く割安に購入でき、しかも賃貸市場の情勢が今と同様に推移すると仮定すれば、今後、4%台後半の利回りで家賃収入が得られるということになるのだ。
しかし市場が効率的であるならば、そのようなおいしい話がやすやすと転がっているのはおかしい。そこで同レターからその理由を探ってみる。

J-REIT市場下落は複合的な要因と考えます。
1. 融資の不良債権化を機に広がる米国を中心とした商業用不動産への懸念、
2. 相場が軟調ななかでの公募増資発表による需給悪化懸念
3. 日銀の金融政策正常化への警戒感、
4. 好調な日本株への資金シフト、
5. J-REITへ投資を行う投資信託からの資金流出
などがあげられます。

ううむ、どうもピンとこない。
1. インフレ抑制のため高金利の諸外国と日本は実情が違う
2. 確かにデメリットだが一時的なものにすぎないはず
3. マイナス金利解除は近いだろうが、今の日本の需給バランスの悪さを考えればその後の利上げは難しいはず
4. 一理あるが日本株にもはや割安感はなく、今の好調さが今後も維持されるとは考えにくい
5. これも一理あるがファンダメンタルとは無関係で、一時的である可能性が高い

という具合で、いずれも弱いのだ。

さらに興味をひいたのが地方銀行がREITを売っているらしいという情報。
期末が近づくとREITを多く保有する地銀が決算の帳尻合わせで放出するため、2-3月はREIT価格が下がりやすいという情報をSNSでみつけた。
「本当かよ?」と半信半疑で調べてみると、確かにこの3年間、REITの底は3月中旬から下旬で、その後、3月下旬が4月上旬のどこかの地点で急反発していることがわかった。
さらに投資動向を部門別で調べると、今年、売っているのは地銀よりむしろ「機関投資家」。地銀の売りを見越した機関が空売りを仕掛けている可能性もあり、であれば期末の地銀の売りが止まった時、機関の買い戻しも相まって例年以上の急反発が生じるかもしれない。
(割安でありながら需給の関係で下押ししているだけだとしたら、これは千載一遇のチャンスではないか?)
さらに僕の場合、前回も書いたように、キャッシュポジションが大きすぎて投資先を探す必要に迫られていた。
(よし、REITを買って買って買いまくってやろうじゃないか!)
そう決断するのに、さして時間はかからなかった。

3月11日のツイート。

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そして、

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その直後、REITは急上昇を遂げることになる。

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2月下旬から3月中旬までの買い付けペースは過去最高、それも今までの(1カ月での)自己最高買い付け額より一桁多い、おそらく人生で最初で最後となるであろう大きな額になった。
買い付けは1725以下で、昨日の終値が1811だから、この先REITの価格が下落し元に戻る可能性も否定はできないものの、とりあえず現時点では勝利を収めたつもりでいる。

ちなみにこの手の話を書くと、
「結局、自慢話か」
との批判をかなりの頻度で頂くのだが、正直にいって自慢する意図は(少ししか)ない。
自慢したいだけならこんなふうに長々と解説は書かず、SNSで含み益でもポストするほうがよほどインパクトがあるし、第一、簡単だ。
わざわざブログを上げるのは、きっと読者の中には「投資のヒントがほしい」と考えていたり、「なぜ僕が悠々とFIRE生活を送れているのか」に興味がいる人もいるだろうと考える故。
もし僕が本当に自慢話をしたければ、たかが金儲けの話などしない。もっとすごい話がいくつもあるからね(ハッハッハ)。

さて、ずいぶん長くなったが、実はここまでは「前振り」なのである。
一連の記事で紹介したいのは、すでにアーリーリタイアして収入がなく、本来なら大きな勝負は心理的に難しいはずの僕がなぜこのような買い付けをひるむことなく仕掛けることができたかについて。
実は背中を押してくれた本があるのだ。
これについては明日紹介したい。




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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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