とある往復書簡


開業医をしていた頃、自院ホームページに「院長ブログ」なるコーナーを設けていました。更新は週に1回。
昨日診察した患者さんから、「あれ、おもしろかったのに。もう読めないんですか?」と聞かれ、うれしかったなあ。
クリニックのHPはジオシティーズを使って作ったので、サービスが廃止されると同時に消えてしまいました。
でももちろん原稿は手元に。久々に読みかえしたら懐かしくなったので、そのまま上げてみます。
11年前。僕が40歳のときのもの。この頃は働き者でした(笑)。


とある往復書簡 (2009年8月25日更新)
以下、ある日私へ届いたメール。
「直君、ズルはズルでも楽しいズルって何~んだ? ―― 答;パズル。
問題:正三角形を4つに切り分け、並び替えて正方形を作りなさい。
問題は単純で、簡単に出来そうにみえるがこれが超難問。こういう見事な問題に出会うと、とても嬉しくなる。この問題の作者はイギリスの作家&数学者のヘンリー・アーネスト・デュドニー(1857~1930)。非常に難門だったので、1905年に英国王立協会(1660年設立、現存する最古の学会、あのニュートンも歴代会長を勤めた)に招かれて解答のデモンストレーションを行い、そこに集まっていた並み居る数学者達がビックリした、というお話です。
ちなみに答えは知っているので、もし興味があるなら教えます。無論、引っ掛け問題などではなく、高度な数学の知識も不要。ピタゴラスの定理を知っていれば解けるのですが、これが超難問なのです」
それに対する私の返事。
「お元気ですね! 私は問題を読んだだけで頭が痛くなりました。ちなみにピタゴラスの定理も思い出せません。こういう問題で『嬉しくなる』というのは、素晴らしいですね。とてもマネできません。私が嬉しくなるのは、おいしそうなおつまみで一杯やるときくらいでしょうか……」
先方はあきれたのか、しばらく連絡はなかったのですが、先週末、またしても以下のようなメールが。
「正八面体の1つの面を下にして、水平な台の上に置く時、この正八面体を真上から見た図を描きなさい。
ヒント:正八面体の面は正三角形。正八面体の形は、四角錐(ピラミッドの形)を2個、底を合わせた形」
こんなの、私に分かるわけがないじゃないですか。しかし続けて無視するわけにもいかず……。仕方がないので、紙を張り合わせて実際に正八面体を作ることにしました(笑)。設問通りに上から見てみると、どうやら正六角形に近い形になるようですね。しかし「作ってみたらそうなった」では格好悪いので、後付けで理屈をひねりだし、考えて答えを出したふりをして、先程返信しました。やれやれ、です。
ちなみにこのメールの相手は私の父。齢73にして、この知的好奇心! 凄いなあと感心します。しかしつき合わされるのは、ちょっと勘弁願いたい(笑)。次はどうやってかわそうかと頭を悩ませる不肖の息子でありました。


この数年後に父は亡くなりました。最後まで知的好奇心が旺盛な人でした。
写真もいいですが、こうやって文章を残しておくのもいいですね。久しぶりに父のことをゆっくり思い起こし、しんみりしています。




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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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