9月11日に「
新型コロナウイルスの致死率はどのくらい?本当にインフルより怖いの?」という記事を書いた。
ご好評を頂いたようで、もちろんそれはうれしいのだが、書いていて一抹の虚しさもあった。
というのも新型コロナウイルスの特性として、「高齢者の致死率が著しく高い」「集団感染が生じやすい」というものがある。
だから第一波でのスウェーデンのように高齢者施設でのクラスターが続出すれば当然致死率は高くなるし、日本のようにキャバクラ、ホストクラブでクラスターが生じれば、致死率は低くなる。
そんな現状を考えると、「致死率」と一律に括って判断することには大した意味がないように思えたのだ。
例えばシンガポール。致死率が異様に低いので、一部の反自粛論者は「アジア人は安全だ」と主張しているようだが、これは全然違う。
シンガポールでの感染は外国人労働者が住む劣悪な住環境にあった。ここで集団感染が起き、また政府も大規模に検診を行ったものだから、感染者数は跳ね上がった。しかし一般市民が住むエリアとは速やかに隔離されたから、そちらへはほとんど広がらなかった。
外国人労働者の中に高齢者がまったくいないとまでは断言できないが、ほぼいないと考えて間違いないだろう。
また、パキスタン。ほとんどの感染者が無症状で、やはり致死率が非常に低い。それもそのはず、国民の平均年齢が22歳なのだ。致死率が先進国並みに高くなるはずがない。
そんなもどかしさを感じていたところ、アメリカCDCの想定する無症状を含んだ感染者致死率(IFR)の表記が変わったと知った。(IFRについては
新型コロナウイルスの致死率はどのくらい? 本当にインフルより怖いの?を参照のこと)。
これまで全体で0.65%としていたものから、Hauser氏らが主張していた、
「年齢別IFRの推定」を採用したのだ。
これによると致死率は、
0-19 歳: 0.003%
20-49 歳: 0.02%
50-69 歳: 0.5%
70歳以上: 5.4%
各国が今後、同様のやり方で致死率を公表してくれると、一気にこのウイルスへの理解が進むだけでなく、国際間の比較もずっとしやすくなる。
そしてある国では年齢別致死率が標準とかけ離れていれば、そこに対策のヒントがある可能性が高い。
人類は少しずつであるが、このウイルスの真実に近づきつつあるようだ。
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