このトロッコ問題は「ハーバード白熱教室」で大流行したマイケル・サンデルの「これからの正義の話をしよう」で有名だ。事例1
「あなたは線路のそばを散歩していた。そのときトロッコが猛スピードで走って来るのに気づいた。線路の先には5人の人がいるが、逃げられそうもない。どうしたらいいだろうか。ちょうどそこにスイッチがあって、あなたがそれを引けば、電車の方向を変えることができる。ところが、あなたがそれをすれば、もう一方の線路にいる1人を殺すことになる」
設定はちょっと無茶だが、そこはご容赦願いたい。事例2
「あなたは線路を見下ろす歩道橋に立っている。その線路でトロッコが暴走していることがわかった。線路の先には5人の人がいるが、逃げられそうもない。どうしたらいいだろうか。そのとき、自分の横で太った男が下を覗き込んでいるのに気づいた。この男を突き落とせばトロッコは止まり、5人の命を救うことができる」
さて、あなたならどうするだろう。事例3
「あなたは線路のそばを散歩していた。そのときトロッコが猛スピードで走って来るのに気づいた。線路の先には5人の人がいるが、逃げられそうもない。どうしたらいいだろうか。ちょうどそこにスイッチがあって、あなたがそれを引けば、電車の方向を変えることができる。ところが、あなたがそれをすれば、もう一方の線路にいる1人を殺すことになる。
さらにもうひとつの選択肢がある。あなたが線路に飛び込めばそれでトロッコが止まり、あなたの犠牲により全員が救われることになる」
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内山 直
作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。