「マサイ族は情報がないだけで、先進国の暮らしを知れば、幸福度は下がる」という可能性は残る。p249-250
“ある調査によれば、人生の満足度を7点満点とすると、アメリカのビジネス誌「フォーブス」に載った大富豪たちの満足度の平均は5.8だった。彼らは資本主義社会の頂点に立つ成功者で、豪邸やプライベートジェットなど、望むものはなんでも手に入れることのできるひとたちだ。
アフリカのマサイ族は、ケニアとタンザニアに住む半遊牧民で、必要最小限のものしかない貧しい暮らしをしている。同じ調査で、彼らの人生の満足度は5.4%だった―目のくらむような大金は、ひとをたった0.4%しか幸福にはしてくれないのだ。“
まったくその通りで、安全、安心が得られるレベルまでは、収入の上昇は幸福度と比例する傾向がある。“もっともこれは、それほど奇異な結果ではないだろう。お金が幸福の必要条件ではあっても、十分条件でないことは誰だって知っている。
ぼくたちがお金にこだわるのは、それが「安心」や「安全」という大切な価値と結びついているからだ。ヒトはずっと不安のなかで生きてきたから、安心を得ることは幸福の大事な条件のひとつだ。そして市場経済においては、この安心はお金で買うしかない。“
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内山 直
2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!