新型コロナウイルスがどのように広がるのか、新しい知見を紹介する。


今日から何日か、新型コロナウイルスについての記事を書く。あまり日本では報道されない、最新の知見を出来る範囲で紹介する。
数日間おつきあい頂ければ、あなたの知識は大半の医師を上回るはずだ。

初日は感染の広がり方について。
こちらは米CDCの発表を受けたCNNニュース。
https://edition.cnn.com/2020/11/20/health/cdc-coronavirus-spread-asymptomatic-website-wellness/index.html

「他の人に感染させる人のうち24%は最後まで無症状、35%は発症前。41%が症状あり」
「感染のピークは感染の5日後」
「感染者の40〜45%が症状を発症しない」

とのこと。
以前から無症状者からの感染は知られており、それがこのウイルスを抑え込む難しさになっているのだが、実際の割合としてはこれが最新の数字と思ってもらっていい。
足し算すると、症状のない人からの感染が約60%ということになる。
感染を阻止するのが難しいわけだ。

ちなみにこれは少し古いデータだが、やはりCDCの見積もりで、最後まで無症状の感染者の感染力は有症状者の75%とのこと。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/planning-scenarios.html
十分な感染力があることになり、これもかなり怖いデータだと思う。

感染の広がり方については、以前にこのブログで取り上げ、ご好評いただいた(新型コロナウイルスは「空気感染」するの?
それについて米CDCの見解はこうだ。
https://twitter.com/3Cj0MeO8oomX9C6/status/1331066256724799489

結核、はしか、水痘同様、空中伝播によって広がることがあります。接触感染はあまり多くありません。
混雑した室内空間を避け、できるだけ換気をしてください。屋外や換気の良い場所にいると、感染にさらされるリスクが軽減されます。

結核、はしか、水痘同様という踏み込んだ表現になっていたため、紹介した。

次は論文(プレプリント)。中国のレストランの例は気流の流れだけはなく、換気不良も原因という解析がされている。換気さえしっかり行えば、エアロゾル感染リスクはかなり減る模様。やはり換気の冬なのだ。
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.16.20067728v1

次は科学ニュースサイト「EurekAlert!」からの配信。
https://twitter.com/3Cj0MeO8oomX9C6/status/1330775591700881416

超拡散イベントは日常の活動でのエアロゾル感染が「危険な経路」である可能性を示唆しています。
2mの距離では「屋内空間でエアロゾル感染から身を守る効果」はほとんど期待できません。


日本ではいまだに「2m距離がとれればマスクは不要」という専門家がいて、しかもその本が売れてて頭が痛い(参照;岩田健太郎著「丁寧に考える新型コロナ」を丁寧に読んだ)。
同様の報告をいくつか並べる。

イタリアからの報告
https://www.mdpi.com/1660-4601/17/8/2932

新型コロナ拡散についての数々の報告は2メートル(6フィート)を超える距離での「空中拡散」の仮説を裏付けています。個人間の距離2mは「日常生活で全員がマスクを着用している場合」のみ効果的と見なすことができます。


これはちょっと古いが、サイエンス誌に掲載された重要な論文。
https://science.sciencemag.org/content/370/6514/303.2

ウイルスを含むエアロゾルは2 m以上移動し、換気の悪い室内で超拡散イベントを起こす可能性あり。公衆衛生当局は換気などを使用した室内空気の改善について明確なガイダンスを追加するよう要請します。


次は日本語記事。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO65987810Z01C20A1000000/

「呼吸だけで感染力 スーパースプレッダー驚きの飛沫量」
多くの専門家は換気をしマスク着用することで、マイクロ飛沫に乗って拡大する新型コロナの感染を抑えられるという意見に同意している。CDCとWHOも今ようやくこれを強調し始めている。

くどいようだが、日本の一部専門家は頑なにこれを認めようとしない。やれやれ、だ。

ちょっと脇道にそれるが、Oxford Academic記事。
https://academic.oup.com/cid/advance-article/doi/10.1093/cid/ciaa1654/5940148#.X7r4wqnNG7E.twitter

感染における、物理的な距離の影響を評価し間違えた可能性があります。
人の近くでの伝播は、必ずしも大きな飛沫によるものではなく、吸入された小さなエアロゾルの濃度勾配によっても説明できます。

エアロゾル感染が主だとしても、近距離の感染が多くて当然なのだ。さらにこんな記載も。

新型コロナウイルスは主に肺で複製すると考えられています。発声時に生成される微小なエアロゾルは肺から発生します。感染性を鼻咽頭スワブのウイルス量とは相関させられないかもしれません。

新型コロナウイルスではPCRでの陽性率が必ずしも高くないことが従来から問題視されているが、肺でウイルスが増えるタイプではなかなか鼻咽頭では検出できなくて当然かもしれない。

最後に、イギリス政府の換気啓発ビデオ。エアロゾルを視覚化していてわかりやすい。
https://www.youtube.com/watch?v=qYZMOG2kUWg&feature=youtu.be

2分弱の短いものなので、エアロゾルをよくイメージできないというかたは、ぜひご覧いただきたい。
マスコミから「換気を」との注意喚起は増えてきたが、「エアロゾル感染」の説明が少ないから一般の方には非常に伝わりにくい。
日本でもこういう啓蒙がなされれば、換気の重要性が容易に広まるはずなのだが。
日本の専門家がエアロゾル感染を認めないからこうなっているのなら、その罪は重い。

明日も新型コロナに関して、新しい知見を報告する。



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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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