考えてもわからないが、実は体は知っているという話~「認知バイアスー心に潜むふしぎな働き」を読んで


今日紹介知るのは「認知バイアスー心に潜むふしぎな働き」(講談社)。
タイトル通り「認知バイアス」についての本。様々な実験についての引用が大半でさほどオリジナリティはないのだが、有名な知見がぎゅっとつまっているので、普段これらのデータに接する機会がない人にはお勧めだ。
個人的に好きな個所を紹介する。

p147~
目の前に円柱の形のグラスが2つある。2つは高さは同じだが、幅(直径)が異なり、AのグラスがBのグラスの2倍になっている。この2つのグラスに同じ高さになるまで水を入れる。そして片方の手でA、もう片方の手でBを持ち、同じペースでグラスを傾けていく。水がこぼれだすのは同時だろうがか、それとも異なるだろうか。そしてもし異なるとすれば、どちらのグラスの水が先にこぼれだすだろうか。



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せっかくの良問なので、ぜひ真面目に考えてみてほしい。
水がこぼれだすのは幅が広いグラスが先?
幅が狭いグラスが先?
それとも両方一緒??

以下、正解を引用する。

実は大きいグラスのほうが先に水がこぼれだす。しかしある実験によると、こうした正しい判断ができるのは4パーセントに過ぎない。残りの約2/3は同時、1/3は小さい方と答えてしまう。コップの形状によっても異なるのだが、もっとも高い正答率でも50パーセントを超えることはない。

多くの人にとってなかなかの難問だったと思う。
この手の問題を解くのに有用な方法は極端な形を想像すること。
たとえばお盆に近いくらい幅広のグラスと、ストローのように幅が狭いグラスとで考えてみて欲しい。前者はちょっと傾ければ水がこぼれるが、後者では水平近くまで傾けないと水がこぼれないことに気づくと思う。
しかしこの話がおもしろいのはここからだ。

さて同じコップを使って別の形で実験を行ってみる。参加者は目隠しをしてグラスを持つ。そしてこぼれだす直前と思うまでコップを傾け、その位置で止める。そして実験者はその時に、グラスの角度を何度傾けたかを計測する。するとほとんどの場合、大きいグラスの傾け具合は小さいものよりも少なくなる。つまり、大きいグラスの方が先にこぼれだすことがわかっているのである。

実に興味深いデータではないだろうか?
多くの人は頭で考えてもわからないのに、何も考えず感覚に頼れば正しい答えを導き出せるのだ。
これは時として、熟慮を繰り返すよりも直感に従った方が正しいことを意味し、似た実験は他にもある。
さらに大胆にいえば、「人に自由意志はなく、脳の揺らぎで勝手に起こした行動を、自分の意志だったと勘違いしているだけ」という、本ブログで時折書いている説を裏付けるデータともいえる。
多くの行動は自分の考えや意志とは関係なく、脳が勝手に行っている。僕らはそれを「自分の意志で行った」と錯覚しているだけなのだ。

2種類のグラスを用意し、家族に同じ質問を出した上で実際に傾けさせてみたところ、皆、大いに驚き、喜んでくれた。
皆さんもよろしかったら、ご家族や友人と楽しんで欲しい。





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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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