心が平穏になると、いわゆる「娯楽」があまり必要でなくなるらしい~「頭の決まりの壊し方」を読んで 前編


アーリーリタイアしてから5年がたつが、ただでさえ希薄だった欲望がさらに弱まっているようで、戸惑うことがある。
そんな中、久々に手に取った本に、興味深い内容が記されていた。
「頭の決まりの壊し方」小池龍之介著。

僧侶である小池氏によると、瞑想修行が続くとそのようになるものだとのこと。該当する部分を引用する。

“p197~
心が平穏になり、我が身1つで幸福感を感じられるようになってくるに従って、「何かが足りない」という感じがなくなってくるため、ことされ娯楽や飲酒や大騒ぎすることなどには意味が感じられなくなり、自然とそうしたものからは遠ざかってゆくことになるのです。
私もまた、かつて好きだったロックもテクノも聞かなくなり、映画も仕事以外では観なくなり、ネットも不要になり、と、心が外部の何かに頼ることから離れて、自給自足してゆくプロセスを辿ったものでした。
(中略)
頭で想像して実際に検証や体感をせずに考えるならば、世間的な楽しみは幸福で、それらを手放した自足感はつまらなく淋しそうだ、と感じられることでしょう。
反対に、頭で考えずに、実際に身体的な居心地の良さによって検証し、感じてみるならば、世間的な楽しみは心の欠落感を増大させる性質を持ち、苦しみの原因となり、それらを超えた自足の中にある瞑想的平穏さは、幸福感にあふれている、ということが分かるでしょう。
(中略)
そうするともはや、今まで「楽しみ」とか「苦しみ」として確固たるものに見えていたものは、前のような確かさを持たず、幻のような、大したことのない、色褪せたものとして、感じられるようになります。“


今の僕の状況によくあてはまっていて驚いた。
現役医師時代、ストレスまみれの日々の中で、自分を癒してくれていると感じていた様々な活動が、仕事から離れ、落ち着いた日々をすごしているうちに、逆に平穏を妨げるファクターとなってきている。
まさに本書に記された通りだ。
アーリーリタイア後、日々のストレスが劇的に減ったことに加え、一時期かなり時間を割いて行った瞑想の効果もあるのかもしれない。

以前楽しんでいた活動に対する興味を失うのだから、一抹のさみしさはある。でも、以前の状態に戻りたいとは思えない。
今の僕にとっては想像するだけで騒々しすぎる。

それにしても、この小池龍之介という人は本当にすごい。
これだけの数の本を書いていると、通常はどれも似たり寄ったりの内容になってしまいがちなのだが、小池氏の場合は本によって明確にテーマをわけていて、読むたびに新しい発見がある。

次回はこの本で興味をもった、他の箇所についても紹介したい。




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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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