FIRE希望者にとっては年収増がそのまま幸福につながっても全然不思議じゃないよね ~ お金で幸せは買えるのか その4


シリーズ最終回。
ツイッター上で理三さんから興味深い論文を教えて頂いた。
https://twitter.com/__uts3/status/1351751118431260678
従来、収入による幸福は年800万円程度で飽和すると考えられてきたが、今回「年収は高ければ高いほど満足度や主観的幸福が増す」という、従来の考えとは真っ向から対立する驚きの研究が報告されたというのだ。
https://www.pnas.org/content/118/4/e2016976118

今日は年収8000万になってもまだ幸福度が上がり続けるとはどういう状況なのか、ひとつずつ想像しながら考えてみたい。
まずはやりたいことのために資産が必要な人。
初期投資が必要な会社を興したい、映画を撮りたい、自動車レースに参加したい。あっという間に億単位の金が必要になりそうだ。
普通ならスポンサーを探し、みつからなければあきらめるところだが、自分で貯めてでも成し遂げたい人もいるかもしれない。
「だからお金が欲しい」というのなら真っ当な理由に聞こえるが、かなり稀なケースだと思う。

あるいは、1年でも早くFIREしたい場合はどうだろう?
振り返ってみると、僕にもそういう時期があった。目標の資産額に1年でも早く達したかったから、収入に対する欲望には際限がなかった。
これはこれで、整合性はとれると思う。
例え年800万円でじゅうぶん豊かに暮らせるとしても、FIREしたいと考えれば800万円×(残りの人生の年数)を貯めなければならない。
年利4%で運用し、そのお金で生活をすることにするとしたら必要なのは2億円。
1年でも早く金融資産額2億円に達したいと考えれば、年収が何千万円あろうと、さらに多い方が幸福感につながるはずだ。
以前の「年収800万円で幸福度は頭打ちになる」という論文が出た2010年にはFIREは一般的ではなく、FIREという言葉さえなかった(いつ生まれた言葉なのか詳しくは知らないが、自著『アーリーリタイアのすすめ』が発行された2017年よりも後のはずだ)。
アメリカで年収が数千万円あったら、FIREが頭をよぎる人は決して少なくないはずだ。
奇妙な説に聞こえるかもしれないが、この「より多くの年収でも収入増が幸福につながる」現象は、FIREブームによる影響も少なからずあるのかもしれない。

しかしより高い年収を期待する理由として一番多いのは、結局のところ「見栄を張りたい」との願望ではなかろうか。
豪邸に住んで高級車に乗り、高価な腕時計をのぞかせることに幸福を覚えるタイプ。
以前は町一番の高収入になれば消えたであろうこの願望は、SNSの発達により際限のないものとなった。
さらに富裕層人口の増加により、結局すべての層で地位財への支出が増加したことは一昨日に書いたとおりだ。
嗜好は人それぞれだから全面的に否定はしないが、見栄を張ることによる幸福に浸れるタイプは、人間的にやや未熟なのではと個人的には感じている。
また人との比較によって得られる幸福感はえてして持続時間が短いことは記しておきたい(だから人間は際限のないラットレースにはまりやすいのだ)。

結局は人それぞれ。
僕にとって何より重要なのは家族や友人との愛情に溢れる生活だ。それにはある程度の時間的余裕や労力が必要だが、お金はほとんどかからない。
豪邸や車といった「人との比較によって幸福を感じる地位財」は最低限必要なものでいい。
愛人をつくる予定もない。
僕のような人間にとって、それが年800万円かどうかは別にしても、一定以上のお金に幸福度を上げる効果はないと考えてよさそうだ。

年収が8000万円になっても、まだ年収増が幸せにつながる人がたくさんいる。
気が遠くなるような話だ。





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子供たちと腕相撲。
僕はキャビアとシャンパンよりこっちが幸せ。

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内山 直

2016年、47歳でセミリタイア。地方都市でゆるゆると生息中。
「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で、遺伝が50%。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってきます!

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