今回も昨日同様、3年前のブログから転載。
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前回はカナダ人の友人、ベニーについて書いたが、僕にはもうひとりいささかぶっ飛んだ友人がいる。
僕より少し若い医師で、医療業界のみではあきたらず、不動産、株、飲食、美容院経営など幅広い分野で活躍している才人だ。
このブログを以前から読んでくれている人には想像がつくと思うが、つまり僕とは真反対のタイプだ。
僕は金儲けにはあまり興味がなく、ほどほどのお金を確保したら、あとは家族や友人とのんびり過ごしたい。一方で彼はどこまで自分が伸びるのか、とことん挑戦したいようだ。
僕はほぼ毎晩家族と食事をし、午後10時か、おそくとも11時には寝る。ある程度の睡眠時間が必要なタイプなので、午前7時まで、つまり1日8~9時間も寝る。
一方の彼はその日のうちに家に帰ることはまずない。
仕事の後はジムやバーで自分の時間を過ごし、真夜中に家族は寝静まった自宅に帰る。そこから少しのんびりして、寝るのは午前2時から3時。
朝8時に起きて仕事に行くが、特に眠くもならないとのことなので、そもそもがショートスリーパーなのだろう。
僕と彼が似ているのは、お互いに読書家であること。僕も彼も周囲にあまり本を読む人がいないので、会えばいつも最近感銘を受けた話になる。
同じ本でも受け止め方や興味をもつポイントは違うから、彼と議論をすると視野が広がって楽しい。
そして僕と彼とのもうひとつの共通点は、「人と同じように生きる」ことにまったく興味がないこと。
僕は40歳代でさっさとリタイアという道を選んだし、彼は過激にビジネスを展開させつづけている。ベクトルはまったく逆でも、「極端」であることにおいて共通であり、したがって、感性の深いところでは似ているのかな、と思うこともある。
先日、彼と飲んだ。
酔いがすすむにつれ私生活での打ち明け話もでるが、残念ながら僕には提供できるおもしろい話がない。
原稿を書いて、出版社とやり取りして、家族と過ごし、楽器を演奏し、プールで泳ぎ、ジョギングをし、英語を学び、そしてたまに飲みに出る。
盛りだくさんではあるが、人の興味を引くような生活ではない。
そこで彼に「そっちのほうは、なんかおもしろい話はない?」と聞いたら、バッチリなのがふたつありますよ、と得意顔。
ひとつは先月、東京で投資家仲間8人で飲んだ時の話で、キャバクラでの勘定が680万円だったそうだ。
「680万円って!? そういうときは割り勘なの?」
「いや、いつも〇〇さんが払ってくれます」
「なんでまたその人は、そんなに羽振りがいいわけ?」
僕の矢継ぎ早の質問に、彼はこともなげに答える。
「まあ、彼は株で相当勝ってますからね。100億円以上はあるんじゃないかな」
100億円以上資産があれば、キャバクラで1晩で1000万円近く払うのは平気になるのか???
僕にはよくわからない。
「しかし680万円って、どうやったらそんな会計になるのよ?」
彼は少し首を傾げてから、答えた。
「けっこういいワイン飲みますからね。1本50万円くらいのを6~7本開けたかな」
「7本だとしたって、350万円じゃん。残りの300万円はどこからくるの?」
「さあ」
のんきなことに、友人は僕の指摘で初めて疑問をもったらしい。
「きっと、ぼられてるんでしょうね。ははは」
ははは、じゃない!!!
ちなみにもうひとつのおもしろい話は、とてもここでは書けないので割愛。できたらいつか、話をぼかした上で紹介する・・・かもしれない。
いやはや、大した奴だ。
そして、ここまで意見や生き方が違うにも関わらず、妙に馬が合う友人がいるということは、なかなかに素敵なことだなあ、と改めて感じた夜だった。
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さて、残念ながら「もうひとつのおもしろい話」が何だったか、今となってはさっぱり思い出せない。
ちなみにこの友人とも新型コロナの影響で、去年は一度も会えなかった。
つくづく、つまらない。
早く普通の日常を取り戻せることを心から願っている。
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