昨日の記事
「各都府県で始まろうとしている施設でのスクリーニング検査。PCR検査のほうが適しているって、ホント?」にいくつか興味深いご指摘をTwitter上で頂いた。
今日、明日はそれらについて考えてみたい。
今日のコメントはfujikuroさんから。
https://twitter.com/fujikurok/status/1363671750785966080和歌山の検査が何回実施されるのか記事にないので分かりませんが、1回だとすれば、1人あたり
神奈川県PCR1万円
和歌山県抗原千円
PCRで2週間に1度?の神奈川も謎ながら、1回だけの抗原検査の和歌山も効果が疑問。
まったくご指摘の通りだ。
抗原検査には安い代わりに感度が低いため、感染直後、ウイルス量が体内で増え続ける時期での検出力がPCR検査に劣る。
しかしPCR検査だってすべて捉えられるわけではなく、すり抜けがある。
だから高くて結果がわかるまで時間がかかるPCR検査より、抗原検査を頻回にやったほうがスクリーニングとしては機能する、というのが僕の従来からの主張だ。
どうやら現時点で和歌山県側にその認識はないようだ。
とはいえ、今はこれを責められるような状況ではない。
以前から紹介しているように、欧米ではスクリーニング目的での抗原検査が広がっているが、頻回に受けられるところはまだまだ少ない。
「頻回でやることのメリット」が浸透していないのか、あるいは検査キットの供給量が十分でないのかはわからないが、これが現時点での世界の現状だ。
日本ではインフルエンザとのW流行に備えて生産された抗原検査キットが大量に余っているはず。和歌山県の事情はわからないが、できれば頻回の検査踏み切ってほしいものだ。
神奈川県のPCR検査はさらにわけがわからない。
感染収束期でのPCR検査がいかに非効率かは昨日書いたとおり。さらに1回1万円も高い。
それをなんと「2週間に1回の頻度で計3回行う」というのだ。これは間隔を開けすぎだろう。
感度が高いPCR検査で注意しなければならないのは、上述した通り「感染初期のすり抜け」だ。それは数日後には捕捉できるので、3~4日間隔を開けて2回行えば、論理的にはそこで一息つける。
しかし2週間後では、すり抜けた新規感染者が散々ウイルスを振りまいた後、すでに感染性を失った状態ではじめて捕捉することになり、意義が希薄になってしまう。
この論理はすでに論文になっているし、簡単にまとめた記事もあるので、ご興味のある方は参照していただきたい。
https://advances.sciencemag.org/content/7/1/eabd5393https://news.yahoo.co.jp/articles/4de65109c71aaf5cdf3e35146114ca6179a69548何をどう考えると2週に1度のPCR検査になるのか、僕にはさっぱりわからない。
ちなみにイギリスからのこんなツイートを教えてもらった。
https://twitter.com/basilsauce/status/1363943478095458304職場(イギリスのナーシングホーム)では毎週のPCR検査プラス週2回のrapid test(20分後に結果が出る)があります。
素晴らしい!
明日はもうひとつ頂いた「興味深い質問」を紹介する。
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