昨日の予告どおり、新型コロナ対策として日本がとるべき道について持論を述べたい。
まずは去年の夏から主張している頻回抗原検査。日本でもようやく施設などでスクリーニング目的に「無症状者」の抗原検査ができるようになった。
これをさらに拡大し、薬局で国民が安価に抗原検査キットを買えるように国が支援する。
もちろんPCR検査も増やせるだけ増やしてほしい。
両検査の住み分けについては以前にまとめている。
https://fire-earlyretire.com/blog-entry-352.htmlワクチンにも期待だ。ファイザー社のワクチンは発症化率や重症化率を下げるだけでなく、感染率そのものも下げることがわかっている。
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3790399よくもこんなものが短期間でつくれたものだ、とこれは手放しで賞賛。
CDCがワクチン接種後は条件付きながらマスクなしの日常を送れるとの指針を出したのは話題になっている通り。
もちろんワクチン拡充の遅延、耐性変異種の出現、日本で多くみられる副反応といった不安要素もある。
しかしここまでの予想を上回る開発速度を考えると、今後もワクチン開発や改良については多少楽観的でいいのではと考えている。
ワクチン接種と検査の拡充で、緊急事態宣言なしでも実効再生産数を1以下にもってい
これができれば、ことさらゼロにこだわる必要はないのではなかろうか?
時々クラスターが生じるのでゼロにはならないだろうが、with little コロナとして少しずつ平常の社会生活が取り戻せることを期待している。
今後、欧米もワクチンと検査(特に大量抗原検査)によって順調に感染者数を減らしていくだろうから、近い将来、入国時の隔離も緩和されると予想している。ゼロコロナ成功国のオセアニアさえ国民にワクチンがいきわたった後は大幅に入国規制を緩和する可能性が高い。
世界中がゼロコロナになるまで強い入国制限を続けるわけにはいかないのだ。
季節要因も合わせて考えて欲しい。
日本で新型コロナが流行するのは冬と梅雨時、すなわち屋外活動に適さず、換気が難しい季節であることが概ねはっきりしている。今月、来月の卒業旅行、歓送迎会シーズンを乗り切れば、その後、おそらく7月までは大きな感染の波はこない。
春先からあらかじめ「7月は要注意」とアナウンスし、旅行や外食を多少自粛してもらえば、11月まで大きな波はこないだろう。
検査とワクチンの拡充に、8カ月もの猶予が与えられることになる。
「今年中にウィズコロナで日常を取り戻す体制を作る」
これが世界主要国に共通してみらえる基本的な考え方だと思うし、来年中には逆にゼロコロナ国がそれと歩調を合わせざるをえない局面が来ると予想している。
ツイッター上で僕と似た意見をもつthrashin氏の意見が興味深かったので引用する。
https://twitter.com/thrashingworm/status/1369845441764888581社会的検査をじゃんじゃんやるのは前提として、あとはNZなどのような隔離、行動制限、全数検査の縮小版をやると良いのかなぁと思ったりします。つまり、例えば学校で感染者が出たら1週間休校、関係者とその家族は自宅待機要請、全検査。
事業所の場合も、可能な範囲で同様の措置。
あとは繁華街などもなるべく細かく範囲を区切って下水PCRでモニタリング、ウイルスが検出されたらその範囲は休業要請(命令)、関係者全員検査。
というように、社会集団を細かく区切って局地戦をする。
これでゼロコロナは達成できないだろうが、日本でも採用ができそうな、きわめて現実的な解だと思う。
それと比べると立憲民主党のゼロコロナ政策はあまりにも底が浅く、現政権に失望している一国民として絶望的な気持ちにならざるをえない。
さて、一部の方はすでに気づいて心の中でツッコミを入れていると思うが、本稿では変異株の影響を加味していない。
変異株がこのまま広がるようなら、僕が想定する8カ月の猶予は絵にかいたモチになるだろうし、「ゼロコロナの達成」はさらに可能性が低くなる。
僕の抱く最大の関心事がこの変異株で、以前から抗原検査キットの在庫を変異株確認地域にばらまくべきだと主張してきたが、今はそれでも間に合わないであろうほど拡大してしまった。
次の波は変異種が主体になるだろうが、マスク着用率が高い日本で実際にどのような勢いになるのかを予想するのは難しいため、これは今後の課題とさせて頂く。
しかし変異株の動向がどうであれ、政策として大いに進めるべきなのはワクチンと大量の検査という考えは変わらない。
先週末の菅首相、尾身会長の会見をみる限り、政権にその意志は(多少は)あるようにみえる。
関係者には一層の努力をお願いしたい、と祈るような気持ち。
明日は昨今の欧米の動きからゼロコロナ政策を考えてシリーズを終えたい。
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