確かに子供にはお金がかかるが、FIREを断念するほどのものではない…はず ~ 批判記事にお応えして 3


一昨日からの続き。
Dabo氏による記事「最近、話題のFIRE(経済的自立早期リタイア)に思うこと」へ反論する。
まずは引用。

「子供の教育にどれほどのお金がかかるか」ってこと。
子供の教育にお金をかけないという考え方も良いと思うんです。でも自分が好きな生き方をしていて、「子供が良い教育を受けたい」と言い出した時に「自分でどうにか頑張れ」と突き放せますかね。

今の時代、「大学に行く必要はない」と考える親も多いとは思いますが、子供が「XXX大学でXXXXを学びたい」と言い出し、それだけ十分な才能があるのもわかったらどうしますかね。私は、親としては借金してでも行かせてやりたいと思うタイプ。


もちろん子供にはお金がかかる。
自著「アーリーリタイアのすすめ」でも子供にかかるお金は住宅並みかそれ以上で、多くの人にとって「人生最大の支出」になるから十分な計算が必要だと警告している。
しかし同時に、夢を何もかもかなえてやる必要はない。
僕の実家はさほど裕福ではなかったから、高校時代、「医学部に行きたいなら国立。私立に行かせる金はない」と繰り返し言われた。妻は私立大学の出だが、実家からの援助はほとんど受けていない。新聞配達などからの収入と奨学金でやりくりした。
その辺は程度問題だろう。僕も妻も、親からの支援が手厚かったら人生がよりよいものになったとは思えない。
子どもひとりにかかる費用はざっと3,000万円から6,000万円。僕もその程度は出してやるつもりだが、自分が借金をしてまで、あるいはリタイアできるチャンスを逃してまで才能を伸ばしてやろうとまでは思わない。
どうしてもやりたいことができたなら、足りない分は息子たちが自分で稼げばいいし、その労力も惜しむ程度の夢なら叶えなくていい。

私の持論ですが、「資産はいくらあっても関係ない」ということ。
必要なのは「収入」ですよね。つまり、「使えるお金がいくらあるか」ってこと。大事なのはそれだけじゃないですかね。


もちろんその通りだが、逆にいえば「資産が収益を生み出す」のは常識だ。ピケティの「21世紀の資本」を持ち出すまでもない。
自分が耐えられる分のリスクを正しく背負えば、一定比率の収益が得られるのは資本主義社会では「真理」と言っていいだろう(逆にいえば、リスク資産から収益を得られない状態が続けば資本主義は崩壊する)。
そこで前々回に説明した「4%ルール」がでてくる。
多くの人が一定の資産額を前提にFIREを語るのは、この辺が暗黙の了解だからと考えてもらっていいだろう。

「夢見る人は常にカモにされる」
世の中はそういう風に出来ていると考えて間違いないと思っている私。


ここは読んでいて驚いた。Dabo氏とその周囲の人々はどんな悲惨な人生を歩んできたんだろう、と気の毒に思う。
僕は必ずしも夢見る人がカモにされるとは感じていない。カモにされるのは思慮の足りない人であり、夢を見なくたって運が悪ければカモにされる。
利口に夢をみるのは決して難しいことではないし、そもそもFIREは夢と呼ぶほど実現が難しいものでもない。発想を自由にもつことさえできれば豊かな祖国、日本で生まれたほとんどの人にとって実行可能だろう。
自著「アーリーリタイアのすすめ」にそのためのノウハウは十分詰め込んだつもりだから、FIREに不安を感じる人はぜひ手に取ってほしい。
最後は宣伝になってしまい恐縮だが、大いに参考にしてもらえる内容と自負している。








ランキングに参加してます。ぜひ一票を。
更新の励みになります!
    ↓
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村




4E452006-BA90-4B39-9FBF-D9D4AB54AF8E.jpg
海老は故郷納税。
お料理に興味のある方はこちらの記事をご参照ください。
【我が家お薦めのお手軽料理本】 ベスト3 ~ おいしくて簡単な本を厳選しました!

スポンサーリンク

内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

自著の紹介

ツイッター(更新告知など)

ブログ・ランキング参加中

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

こちらは連絡用です。 コメントはツイッターでのみ受け付けています

全記事表示リンク

プライバシーポリシー

検索フォーム