僕は以前からPCR検査の拡張同様、抗原検査キットも大量生産すべきと主張してきた。抗原検査は精度が劣る反面、安い、早い、拡張がしやすいというメリットがある。
感度が低くても「感染性が強い」=「ウイルス量が多い」人を捕捉するには十分だから、有症状者の診断ではなく、無症状者のスクリーニングに使うべきという考えでいる。
最近、国内外でこの方策が広まってきているのでご報告したい。
佐賀県
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/639674佐賀県は3月2日、高齢者や障害者が入所する県内の福祉施設と医療機関を対象に、新型コロナウイルス感染を15分で判定する抗原検査キットを配布すると明らかにした。重症化のリスクが高い入所者や入院患者、職員らの感染の早期発見につなげ、病床の圧迫を防ぐ。3月中をめどに配布する。
県によると、検査キットは鼻の粘液を採取して試薬につけると、15分で結果が分かる。特別養護老人ホームやグループホームなど高齢者入所施設623カ所に約2万回分、障害者入所施設167カ所に約5千回分、医療機関向けに約2万8千回分の計3万5千回分を配布する。
福岡県古賀市
https://ameblo.jp/tanabe-kazuki/entry-12659639028.html現在、保育所などの施設で陽性者が確認された場合、濃厚接触者等は保健所によるPCR検査の対象となるものの、対象外の人は検査を受けないか、自費で検査を受けるしかなく、無症状であっても安心して事業継続ができない状態です。そこで、こうした対象外の無症状者が陽性の有無を確認できるよう、施設に抗原検査キットを配布します。万一、キットで陽性が確認された場合、古賀市から市内の協力医療機関を紹介し、PCR検査を実施したうえで保健所につなぎます。無症状の陽性者の早期発見にもつながり、クラスターの発生抑止で感染拡大防止にも寄与すると考えています。
大分県
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2021/02/04/JD0059966305大分県は県内全ての高齢者福祉施設などに対し、新型コロナウイルス感染の有無が素早く分かる抗原検査キットを無料で配布する。各地の施設で職員が起点とみられる集団感染が相次いでおり、微熱などがあるスタッフを積極的に検査してもらう。
その他、和歌山県や新潟県新発田市でも同様の動きがある。
世界をみると特に欧州でこの動きは顕著だ。
ドイツ
https://twitter.com/kusawake/status/1368707952006164482ベルリン市民は無料の週1の迅速抗原検査がうけられる。美容院などに行くには必須で、それ以外も自由。
陽性ならPCR検査、陽性なら自己隔離、自分で濃厚接触者に連絡し隔離。
違反者には罰則があるとのこと。
イギリス
https://www.theguardian.com/world/2021/mar/06/free-rapid-coronavirus-tests-all-businesses-england-registerイングランドでは企業向けの大規模迅速抗原検査の登録申し込みが始まったとの報道。
従業員規模は問わず、すべての企業が無料で検査を受けられるようになる。
韓国
https://www.yna.co.kr/view/AKR20210307048700530PCR検査能力が日本の2倍ある韓国でも、今後は積極的に抗原検査を取り入れていくとの報道。
世界の潮流、そして日本でも一部で始まっている抗原検査活用の動きを報告した。
抗原検査の意義がよくわからない人は、ぜひ下記記事を読んでみてほしい。
(参考記事;なぜ日本では頻回抗原検査が有用なのか。とことんわかりやすく解説してみる!)
https://fire-earlyretire.com/blog-entry-287.html緊急事態宣言解除前から新規感染者数は増加に転じている。社会統制を望まないのであれば残された手は多くない。
検査を「桁違い」に増やすことはその最たるものだろう。
PCRと抗原検査の特性の違いを理解しながら、迅速に進めることが重要だと考えている。
(参考記事;PCR検査と抗原検査をどのように使い分けるべきか、持論を述べる。)
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