最後の自転車教習


最近、週末は小4の三男の自転車につきあってジョギングをすることが多い。これは健康維持のための運動であるだけでなく、三男の実技試験を兼ねている。
我が家の3人息子は皆、幼稚園の年中か年長で自転車の補助輪を外し、僕が練習に付き合ってきた。
乗れるようになった後もひとりで自転車に乗るのはしばらくは不可で、僕がつきそっているときのみ乗車を許可する。そして小学校5年生になったら、僕からの試験をパスした上で、ひとりで街乗りをするのを許可される流れになっている。
末っ子である三男はなんとかその許可をもらおうと、熱心に実地練習に励んでいるというわけだ。

これを僕目線で見るとどうなるか?
息子たちの自転車練習に付き合うのも、どうやらこの春が最後らしいことを意味する。

長男に乗り方を教えるのは大変だった。とにかく臆病で、なかなかバランスがとれない。次男のほうが運動はできそうな気がしたのだが、蓋を開けてみれば長男以上にダメで、これも大苦戦。
ところが三男は運動神経がよく、かつ恐れを知らない性格なので、たった数時間の練習で乗りこなせるようになった。それが幼稚園の頃の話。
ところが今、小学校4年生になり、ひとりで街乗りを許可しようかという局面になると、三男が一番点数が低い。
恐怖心が希薄な分、操縦が荒っぽいのだ。
漕ぎながらよそ見をするのでよく転ぶ。
「転ぶと痛いし危ないから、よそ見をやめなさい」と注意しても、「別に痛くないよ。転ぶのってなんか気持ちいいんだよね」とどこ吹く風。
注意されて慎重になるどころか、次々と滅茶苦茶かつ危険な技を披露してくる。
これはまだまだひとりでの街乗りを許可できないな、とため息がもれた。

そして正直に言うと、三男が上達しないことを喜ぶ気持ちもある。
なんといってもこれが最後の自転車教習。こいつに卒業証書を与えたら、僕が子供たちに自転車の乗り方を教えることは二度とないのだ。
そして自転車はほんの手始めにすぎない。今後息子たちはどんどん僕の手を離れていくことだろう。

もうこれ以上、大きくならなくていいからね。
そんな風に考えてはいけないとわかりつつ、ふとそんな言葉が口をつきそうになる。



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内山 直

作家、医師、医学博士。
1968年新潟県新潟市に生まれる。新潟大学医学部卒業、同大学院修了。
2004年に独立し自分のクリニックを立ち上げ、「行列のできる診療所」として評判を呼ぶが、その後アーリーリタイアメントを決意。
2016年2月、クリニックを後輩医師に譲りFIRE生活を開始する。
地方都市でゆるゆると生息中。

「お金、地位、美貌」で得られる幸福はたったの10%で遺伝が50%とされています。
残りの40%に目を向ければ、幸せはすぐにやってくる!をキャッチフレーズに幸福の啓蒙活動を継続中。

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