新型コロナ。今日は日本でも医療従事者への接種が始まっているファイザーワクチンの効果について。
早い段階から「致死率・重症化率を下げる効果」と「発症率を下げる効果」は知られてきた。ただし最近まで「そもそも感染するリスクを下げる効果はあるのか」についてはよくわかっていなかった。
考えてみれば当然の話で、致死率、重症化率、発症率に関しては、症状が出た人をワクチン接種済みかどうかで分ければ簡単に判明するのに対し、無症状を含め「感染しているかどうか」は症状が出た人だけチェックしても実態はつかめない。ワクチンを接種した群と接種していない群とで無症状者の抗体検査やPCR検査を幅広く行う必要がある。
最近、これについてもイスラエル、イギリスから肯定的なデータが得られているので紹介する。
まずはイスラエルでのデータ。これは日本語の記事があったので引用する。
https://www.technologyreview.jp/s/235566/a-leaked-report-shows-pfizers-vaccine-is-conquering-covid-19-in-its-largest-real-world-test/イスラエル保健省とファイザーが共同で作成した未発表の科学報告書によると、ファイザーの新型コロナウイルス・ワクチンは90%近くの感染を防ぎ、イスラエルは3月までに集団免疫に近づく可能性がある。
イスラエルにおける数十万人分の健康記録に基づくこの研究は、ファイザーのワクチンが新型コロナウイルスの感染を大幅に抑制する可能性を示している。「ワクチンを積極的に投与することで、パンデミック(世界的な流行)を有効に抑えられます。ワクチン接種プログラムが他の国々でも増えてくれば、最終的にパンデミックを制御できる希望が見えてきます」と執筆者は述べている。
いやはや、すごい効果だ。
イギリスからの報告はランセット誌に(プレプリント)。
https://twitter.com/3Cj0MeO8oomX9C6/status/1363978078511239169イギリスの医療従事者を対象とした調査で、無症状の感染も抑制する効果があるとのこと。有効性は接種1回目で72%、2回目で86%。
イギリスの病院では定期PCR検査をやっているため、このようなデータがとれたようだ(日本で同様のデータを出すのは非常に困難と思われる)。
つまりファイザーワクチンを接種すれば、そもそも新型コロナウイルスに感染しにくく、たとえ感染したとしても発症したり、重症化したりしにくいということになる。
よくも短期間でこのようなワクチンができたものだと強い感銘をうけている。
それをうけて米CDCは「ワクチン接種完了者はマスクなしで人と会える」との新指針を発表した。
https://www.bbc.com/japanese/56329607今後もデータをみながら、どの程度制約をなくするか「科学的に」判断していくとのこと。この辺はさすがアメリカだと思う。
一方で日本の厚労省は特に根拠を示さぬまま「今までどおりの感染防止対策を」と要請している。
いかにも日本らしい。科学より「情緒」が先にきているように思える。
本来ならワクチン接種を終了した人から少しずつ経済を回すべきなのだが、国民から「不平等」あるいは「ワクチンを半ば強制する結果になる」と批判されるのが嫌なのだろうと感じている。
僕も一応は医療従事者なので一般の方より早く順番が来るはずなのだが、僕の地元は対応が遅く、いまだに具体的な時期が決まっていない。
一部ワクチンの副反応に対して懸念を示している医療従事者もいるようだが、僕自身は受けるつもりでいる。ワクチン接種は自分のためであると同時に、周囲の人の感染リスクをも下げる。最終的に期待される集団免疫にも貢献できる。
悲惨なパンデミックの中、個人の損得で考えるべき問題ではなかろう。
僕自身がワクチン摂取を受けた後、どのように生活態度を変えるかについては、米CDCの指針を参考にしながら、自分の頭で「科学的に」考え、判断するつもりでいる。
失策続きの厚労省が示す指針に興味はない。悪いけど。
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